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音系戯言

偏見に満ちた音楽観をだらだらレビュー。 あくまで保有音源整理の為と、自己満足備忘録。黒人系(R&B・SOUL・Hip Hop)とロック中心。リアルな音はココにある!!

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ezee イージー

  • Author:ezee イージー
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2018.10
27
Category : Cool Groove
Theme : アルバムレヴュー
Genre : 音楽
KOUHUKU.jpg

 我が国が誇る天才、岡村靖幸の目下最新作。といっても、もう2年前のアルバムですが、凄く良いアルバムです。もうプリンス亡き今、嘆いている場合じゃないです。コノ人がいます。あの名作“家庭教師”から、長い年月が経ちましたが衰え知らずの絶好調。途中で、ドラッグ絡みで行ったり来たりはありましたが、才能は枯渇せずです。過去には実刑・服役も経験した岡村ちゃんですが、そこも含めて理解したいです。人間、誰もがそんなに強い生き物じゃないですから。なので、過去に何があろうとコノ人は信頼できます。
 そんなお茶目で純情でエロい岡村ちゃん。本作もべた褒めすべき内容。冒頭に登場する「できるだけ純情でいたい」からガッツポーズの、らしさ満開の密室ファンク。とはいえ独特のファルセットも絡め、ポップな感覚も研ぎ澄まされ、気持ち良さ満開です。続く「新時代思想」はエロクトロ・ハウスな感じですが、やや無機質に迫るも好感触。シングル曲「ラブメッセージ」もハウス・ファンクながら、よりポップなアプローチ。そして本作で初登場の「揺れるお年頃」は、スライまで感じさせる才能炸裂のファンク魂溢れる傑作。アコギのシャープなカッティングに、ブリブリ感キープのベースが気持ち良さを増幅させます。コレ以降は殆どが既発シングル曲が連続ですが、「愛はおしゃれじゃない」あたりは初期からの岡村ファンも大満足間違いなしのキャッチーな楽曲。親しみやすさ抜群のメロディも健在です。そして「ヘアー」は半端ない黒さで迫る硬派なファンク。マーク・ロンソンあたりより、ヒネクレているのがたまりません。活動停止期からの復活曲となった「ビバナミダ」に続く、2014年のシングル「彼氏になって優しくなって」も必聴のハネ感満載の岡村グルーヴ炸裂の名曲。こういう文句無しの楽曲を最近でもキープしてることに驚愕。熱きマグマは溢れ出続けていることが一発で分かります。ラストは「ぶーしゃかLOOP」はクールな4つ打ちでビシャっと〆てます。
「やっぱり気持ち悪いようで、猛烈に気持ち良い岡村選手。ブラボー!」
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2018.10
14
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  ディスコ&ファンク好きであっても、なかなか辿り着かないのがジョージ・デュークやハービー・ハンコックのファンクよりのアルバム。なんでかというと、数年前までは、よく漁りに行ったCDショップに行ってもR&Bとかソウルのコーナーに置いてない人達だったから。パトリース・ラッシェン女史なんかもそうですが、ジャズ&フュージョン系の人達がファンクに接近してヴォーカル・アルバムとか作ったものには安もんのファンク・バンドが太刀打ちできないクオリティの極上グルーヴを構築してくれるケースが多いです。そんなことで、ジャズ&フュージョン界の大御所鍵盤奏者ジョージ・デュークのファンク・アルバム。70年代後半〜80年代にかけてファンク的秀作を多く残したジョージの79年作です。
 中身は「Party Down」から脳天をブチ抜く重量級ディスコ・ファンクでスタート。リン・デイヴィス、ジェシー・ジェイムスの女性ヴォーカルに、ナポレオン・マーフィ・ブロックの男性ヴォーカルが沸点で熱く迫ります。後のシーラ.Eもパーカッション&ヴォーカルで参加。ヤマハのエレピを駆使したジョージもナイス・グルーヴを指揮です。3曲目の「Funkin' For The Thrill」もグレイト極まりないナイス・ファンクで、名人バイロン・ミラーのベースもブリブリうなります。前半はメロウ&ファンクを交互に配置し惚れ惚れするほどの流れで聴かせてくれます。 スマッシュ・ヒットした「Say That You Will」、メロウな「Sunrise」は一級品のシティ・ソウルで、曲も、歌も、アレンジもかなりの高い次元。こんな気持ちエエもんないわってくらいの音で迫ります。ブラジリアンな「Festival」なんかはアースっぽくもありますけど、テクニカルなインストも登場。しかしながら、基本はヴォーカルもの主体。後半戦もハイレベル・ファンク「I Am For Real」でグイグイ押してきます。続いてGカッティングが気持ちよく響くナイス・ソウル「Straight From The Heart」、続くインスト「Corine」で極上のビートを構築するのは前作までバンド・メンバーのレオン・ンドゥグ・チャンクラー。今回はゲストながら要所でしっかり叩いてます。終盤登場のジョージ・デューク版PファンクPluck」、オーラスのタイトルとなるインスト小曲「Follow The Rainbow」までプロの職人グルーヴを見せつけます。
「ジャズ畑の人がファンク演ると凄いのを作る好例。ナイス・グルーヴ満載!」
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2018.10
10
Category : 90's Female R&B
Theme : HIPHOP,R&B,REGGAE
Genre : 音楽
Times 3

  90年代初頭のR&Bガール・グループ豊作期。全く売れなかったけど、ちょっとエエ作品なので御紹介です。特にニュー・ジャック・スウィング好きは必聴といっていい埋もれた佳作で、ウィスパーズやシャラマーなんかで隆盛を誇ったSolarレコードの勢いを失ってきた頃のアルバム。先陣を切ったアン・ヴォーグが、曲の良さ、上手さ、ビジュアルとバランスも抜群で皆それに続いた感じでしたが、SWVやらTLC、JADEなんかの優秀3人組が続々登場。そんな数々の女性トリオが猛威を奮う少し前のグループが、このTime 3。ストリートっぽくも、分厚いコーラスでのソウル臭は魅力です。
 ど頭の「3 Bad Sistas」からフルフォースっぽいアップで勢い良くスタートですが、白眉なのが次のエモーションズのクラシック「Best Of My Love」。ラップ&J.B.サンプリングを加え瑞々しいハネもんに仕立て上げているのが実に新鮮でした。ゴーゴーの名残もある「Typical Relationship」や「Love Will Find Its Way」、「Time To Get Loose」なんかも勢いありますが、中盤以降のニュー・ジャックのエキスも浸透したダンス・ナンバーが素晴らしい仕上がり。イントロではJ.B.のMan's Worldのサンプリングも登場し期待感が高まる中、ブリブリにNJS調でブッ飛ばす「Dance, Do You Wanna」や「Good Lovin'」あたり、今では少し古く感じるものの快感度は薄れず。一方、スロウ〜ミディアムで魅せるハーモニーも武器にしたシットリ感もなかなかの味わい。「Shine」や「Make Up Your Mind」で実力がハイレベルであることもしっかりうかがえます。「Until You」ではスモーキー・ロビンソンの影が思いっきり見える、たまらんスウィートなスロウを披露。終盤に登場の「Gentle Love」でも極上のハーモニー&ゴスペル・ライクな熱い歌が聴けて本当に素晴らしいですが、「Stay」なんかは80年代を引きずったような感触でやや辛い感じ。まあ、こんなのも、あります。最後はGo-Goチックなチープなハネもん「Only You」で元気よく〆。
「東京ラブ・ストーリーも再放送で人気らしい今日このごろ。90年代がまたアツいっ!」
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2018.10
08
Category : 90's Female R&B
Theme : HIPHOP,R&B,REGGAE
Genre : 音楽
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 10月にもなり、関空も機能復帰。もう台風も来んでエエからね、人だけは関西に来てよね〜。はいっ。もう20年以上経った、“なんじゃ、こりゃ〜”アルバム。R.ケリーの庇護の下、登場した少女が、袂を分かち、当時はまだ知る人ぞ知る存在だったティンバランドやミッシー・エリオットと組んだ記念碑的作品。最初買った時は、今まで聴いたことのない音作りに大いに戸惑い、こんなモンあかんと決めつけかけてましたが、あとでボディブローのように効いてきたのが、あの世を席巻したチキチキ・ビート。アンビエントなR&Bの始まりがココからやったのかも。そして何回もリピートって感じでかなり聴いたアルバム。今では何の違和感もない、どころか未だに新鮮味を保っているとも感じる先進的なアルバムでございました。
 今になって聴くと、それほど強烈でもないんですが当時はあまりに新鮮で麻薬的作用があまりにあったティンバランドのチキチキ・ビート。というのも90年代中盤頃ってNJSはすっかり下火で、クラシカルなソウル再構築みたいなのとか、ディアンジェロとかが出てきてた頃。そこに落とされた爆弾みたいな感じでした。(←大袈裟じゃない) 典型なのが前半戦3曲と後半に控える3曲。「Hot Like Fire」からタイトル・トラック「One In A Million」でいきなり未確認生物ティンバランド君臨って感じ。終盤の「Heartbroken」や、Missy Elliottが存在感あるラップをかます「Ladies in da House」も同じ。当時はいきなり拒否反応が出ましたが、しばらくするとコッチばっかリピートしてました。そして、トレッチの声が聴こえるだけでノーティ・バイ・ネイチャーの世界になってしまう「A Girl Like You」はKay Geeのプロデュース。1stシングル「If Your Girl Only Knew」はティンバ印ながら、まだノーマルなロウ・ファンク仕上げです。当時のヒップ・ホップ世代にも俄然リスペクトされていたアイズレー・ブラザーズマーヴィン・ゲイのカヴァーも抜け目無く収録。前者はメロー・スロウ「Choosey Lover」、後者はSlick Rickのラップもフィーチャーしたディスコ的傑作「Got To Give It Up」。特にマーヴィンのが上手くハマってます。ロドニー・ジャーキンスもたった1曲ながら「Everything's Gonna Be Alright」で激クールなビートを提示。「Giving You More」や、ドレーでお馴染みのレオン・へイウッド使い「I Gotcha' Back」もクールな雰囲気。ここらもメチャメチャいいです。そして極めてノーマルで普遍的な名曲も入ってます。90年代R&Bバラード屈指の傑作でモニカのあの曲とええ勝負するダイアン・ウォーレン渾身の力作「The One I Gave My Heart To」も終盤に登場。この曲も本作の価値をグイッとあげた力作でした。なお日本盤にのみボートラ「No Days Go By」って曲も収録。
「当時は雑誌のレビューでさえ賛否荒れた問題作。実はR&B分岐点となった大傑作!」
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2018.09
24
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遥か彼方の南方で発生したというだけでも、ビビってしまう台風のニュース。もう来んといてくれ〜と切に願います。今月の関空の機能麻痺で大阪ミナミの繁華街は大打撃でしたが、昨日くらいからやっとこさ活気も戻ってきました。マナーの悪いツーリストもいたりして排他的な意見も多いですが、フランスのように観光大国にならないと経済発展も見込めないニッポンとしては、この早い活況回復の兆しは嬉しいです。もうすぐパリ発の新ブランドもデビューさせるとこやったので一安心。落ち着いて耳にグッド・ミュージックも浸透してきます。そんなことで、80年代ブラコン時代の終焉あたりで登場してきたニューヨーク出身のシェリル嬢。リアル・タイムではまったく知らんかった人でしたが、少ししてフル・フォース一派の人と知って聴いた人。このデビュー作では新人らしからぬ、堂々とした歌いっぷりで多くのソウル・ファンも注目した逸材でした。
 ど頭からフル・フォース仕込みの引き締まったファンク「Sister Knows What She Wants」。今では多少古臭さも感じますがシェリル嬢もなかなかワイルドに迫ります。終盤では“レディ・マーマレード”の一節も登場。そしてシングル曲「Thanks For My Child」は感動的なスロウで、丁寧な歌い込みが好感です。コンポラ・ゴスペルな肌触りです。ブラコン的な香りがまだプンプン漂うスロウ「Falling From The Floor」なんかも安定感抜群ですが、最大のハイライトは古くからのソウル・ファンも歓喜した珠玉の名バラード「Every Little Thing About You」。 Full Forceとの共演でデュエットされた曲で、イントロから確信犯的にオリジナルズ“Baby I'm For Real”のフレーズが出てきて、合間にはスプリームス“Baby Love”の名フレーズを始めクラシック・ソウルをさりげなく忍ばせる憎い演出で聴かせます。前半を締めくくるタイトル曲「Me, Myself And I」までスロウを中心にしっかり聴きごたえある展開。サウンドこそ80年代ですが、70年代ソウルを感じさせる楽曲が多いです。後半はダンサブルな「He Said - She Said」や、Lisa-Lisaとのデュエット「Sisters」、「Seein' Is Believin'」と古さを通り越して新鮮にも聴こえるNJS席巻前の強力なビートが構築です。オーラス「Life Goes On」まで、シェリル嬢の若々しくもしっかりとソウル・ミュージックの伝統を意識した歌心が味わえる内容です。
「フル・フォース一派の中でも、実力をしっかり備えた正統派シンガー。良いです!」
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2018.09
20
Category : Man's World
Theme : アルバムレヴュー
Genre : 音楽
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嫁サンから聞いて、おもしろそうな面々やんかということで見に行ったライヴ、なにわブルースフェスティバル。場所は仕事場のすぐ近所リバーサイドなんばハッチでの開催でした。麗蘭お目当ての嫁さんのハンドリングだったので、初日の上田正樹バンドは見れませんでしたが、参戦した2日目もグレイトすぎるおっさんだらけの面子。宇崎竜童+野本有流、近藤房之助、リクオ、ウルフルケイスケ、金子マリ、清水興、正木五朗、三宅伸治、大西ユカリとまじでコテコテ。なかでも大塚まさじ風の野本さんが歌った関西ヒット“南海ファンやもん”は涙無しでは聴けない名曲でした。今迄知らなかったでしたがエエ曲を教えてもらい収穫でした。麗蘭でのファニー・カンパニー“スウィート・ホーム・大阪”は関西弁に違和感こそありましたが、心意気に感動。で、そして私にとって最大のハイライトは病気から復活してからは初めて見る大阪の良心、有山じゅんじの元気な歌声。同じく生野区の天然記念物、憂歌団の木村充揮とのコンビ芸はやはり唯一無二でした。オーラス全員での憂歌団クラシック“嫌んなった”とザ・バンド“The Weight”まで、久々の良いライヴでしたヨ。
 そんなことで木村&有山で登場して演ってくれたのが、98年本作からの数曲。これは傑作“ぼちぼちいこか”の90年代版みたいな素晴らしきアルバムでした。たまに関西では、この二人にキー坊こと上田正樹も加わったりしてライヴが見れますが、曲も最高ながら観客とのやりとりも最高です。今回のライヴでも、飲みながら出てきて客の好き放題のヤジに“じゃかぁしいわい”と関西ならではの雰囲気。笑いあり、感動ありと流石の展開です。本作冒頭の大傑作「あなたも私もブルースが好き」を唐突に演ってくれましたが、あらためて聴いてもジャグバンド風の最高の曲。超だみ声の木村に、暖かくてユーモアも感じる有山の優しい声、独特の歌い回し、名人芸としか言いようのないラグタイム・ギターとたまらん曲です。続くゴスペル・クラシック「陽よ、昇れ(Let it Shine On)」がこれまた大ホームランのグレイトすぎる仕上がりで二人の掛け合いも絶妙すぎます。ちなみにコノ曲は関西系ミュージシャンは色んなトコで演奏しますが、キー坊&有山のヴァージョンもすごく良いです。関西弁でがっつり歌ってくれるのが嬉しい「オッチロリン」、なんとも味わい深い「過ぎたるは及ばざるが如し」、隠しトラックで収められたディスニー「星に願いを」まで、ロマンチックなスロウ、ブルージーな曲と最高のコンビ芸を聴かせます。
「関西音楽シーンのエエとこを凝縮したような、ええ感じの音。よろしおまっせ!」
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2018.09
04
Category : Mainstream
Theme : 洋楽CDレビュー
Genre : 音楽
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 最近は結構な頻度で来日してくれるようになったポール・マッカートニー。後期高齢者に突入も元気で、今年の新作も良さそうな予感です。リアル・タイムでポールの最も古い記憶は小学生の時、報知新聞の1面を飾った来日直後の逮捕勾留・公演中止のニュース。その頃はどんな人物かもあまり知りませんでしたが、その騒ぎの後、しばらくしてテレビのヤングOh! Oh!で流れたPVで知ったのが傑作「Coming Up」。当時は動く姿が見れるのも珍しかったので、釘付けで見入りました。数十年経った今でも最高の曲やと思ってます。色んなスターに扮したコミカルで楽しいビデオに、今から思うと“Soul Man”あたりのスタックス・ソウルにインスパイアされたようなシンプルでカッコいいリフ、ダンサブルなビートに子供だった私まで魅了されました。後で知ったのですが、生前のジョン・レノンもなんやかんや言いつつコノ曲を絶賛したそうです。私も今でもポールで3曲選べって言われると、“No More Lonely Nights”と“My Love”とこの曲って感じです。
 そんなことでポールが実質的にほとんど一人で宅録したというソロの2作目。昔、LPで聴いたときは「Coming Up」以外はピンと来なかった作品ですが、台風で会社も明日休みとなったので久々にゆっくり聴いてみました。そもそも「Coming Up」は、日本公演が中止になり結果的にそのままフェイド・アウトしたウィングスが、本作発表の前年からツアーでは披露していた曲。いわばウィングス最後の曲ともいえる傑作で、来日数週間前に行われた79年のカンボジア難民救済コンサートでも既にウィングスを従え本曲が披露されてます。現在のデラックス・ヴァージョンでは、ニュー・ウェーヴな感触も絶品なスタジオ版に、そのロング・ヴァージョンや、アメリカではシングルA面扱いだったウィングスとの熱い79年ライヴ・ヴァージョンも収録。そのどれもが秀逸で楽しめます。他の曲はというと、ニューウェーヴやテクノ・ポップに目配せしたポールらしい好奇心溢れる内容ですが、らしくないところもあり残念ながら全曲手放しで最高とは言えません。YMOに影響をうけたようなインスト「Front Parlour」や「Frozen Jap」まであって??となりますが、その線では「Temporary Secretary」なんかのブッ飛んだ感触は悪くないです。まだポールらしいスロウ「Waterfalls」や「One Of These Days」も、なんとなく不発気味。'50s風のR&R「Nobody Knows」や「Bogey Music」もええ感触ながら、ポールにしてはそこそこです。79年のお手軽クリスマス・ソングで今や定番「Wonderful Christmas」もデラックス版には収録。
「ズバ抜けた感覚と才能で、最後に盟友ジョンを奮い立たせたポール。やっぱええ男です!」
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2018.09
03
Category : Rolling Stones
Theme : 洋楽ロック
Genre : 音楽
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 アーカイヴでビジネスが成立するってのは、ブランドが確立していて支持基盤やヒストリーで誇れるべきものがあるってこと。エルメスのキーリングが気に入った人が、洋服を買っても、BAGやウォレットやら何を買っても満足感が得られるのは、そのブランドの主義主張が明確で、市場の共感がしっかり得られているってこと。ストーンズも一貫性を持った巨大な老舗ブランドと同じやということです。アトリエや工房職人が本物で、チームのディレクションさえしっかりしてれば、いつの時代でどんなモノであっても朽ち果てることはありません。
 そんなことでアーカイヴ音源がまたもや登場。1999年のツアーということで、Bridges to Babylonを発表したツアーを一旦終え、ライヴ・アルバム“No Security”で総括。その延長線上でタイトルをライヴ・アルバムに変えてやった小規模USツアーからの音源ということで、評判が高かったミニ・ツアーのようです。大事な掴みどころのオープニングは「Jumpin’ Jack Flash」。これはビーコン・シアターの“Shine A Light”同様でインパクト抜群です。Under My Thumbで始まる“Still Life”や、Start Me Upで始まる“Hyde Park Live 2013”も大好きですが、これもその次に好きな掴み。しかしながらメンバーも50代という今からするとまだ若いストーンズ。イキイキした演奏はなかなか興奮です。前半は「Bitch」、「You Got Me Rocking」とロッキンに飛ばしますが、やっぱ最高なのは 「Respectable」。カッチリしていないのに、ルーズにテンポよくきめる技は天下一品。本ツアーで珍しく披露のソウル・バラード「I Got The Blues」に続く、当時の新曲「Saint Of Me」はモダンな雰囲気もしっかり交えフレッシュ感キープ。この辺が流石です。また意外にも本ツアーでライヴ初登場となった「Some Girls」や、キースの歌うカントリー・ブルース「You Got The Silver」も新鮮に響きます。キースは18番「Before They Make Me Run」もゴキゲンでかまします。そして90年代ストーンズの傑作と思ってる「Out Of Control」が登場。70sファンクな要素も含みアップデートさせた感触がシビれます。お楽しみの観客に接近したセンター・ミニ・ステージへ移動しての曲では「Route 66」、「Get Off Of My Cloud」と立て続けに初期のビートナンバーを披露。ここはひとつのハイライトです。「Midnight Rambler」で盛り上げた後に、大ステージに戻って演るのは名曲「Tumbling Dice」。この辺の流れは、分かっていてもたまらんところ。こっからは大団円に向け怒涛の鉄板攻め。「It's Only Rock 'N Roll」、「Start Me Up」、「Brown Sugar」、「Sympathy For The Devil」とまたライヴに行きたくなっちゃう流れで〆。
「ロックン・ロール・ビジネスの最良型を提示した男たち。まだまだ、頑張ってくれ〜!」
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2018.08
18
Category : 60's Soul
Theme : お気に入りアーティスト
Genre : 音楽
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 クイーン・オブ・ソウル、アレサが永眠。近年手術したというニュースの後、昨年までステージもこなしていたので安心していましたが残念な知らせとなりました。とはいえ、ここまで素晴らしき音楽を幅広い世代に渡って届けてくれたのは、本当に感謝です。アレサを聴き始めたのは兄貴の持ってたレコードが最初で、アトランティックでの名曲、お気に入りで何度も聴いたフィルモア・ライヴ、相性抜群だったカーティスとのコラボ、強烈だったブルース・ブラザーズでのインパクト、90年代ローリン・ヒルとの邂逅と様々な場面でワクワクさせてくれました。そして生前最後に届けられたロイヤル・フィルとの共演作はアレサも喜んだに違いない素晴らしいリアレンジ作品でした。“I Say a Little Prayer”のようなバカラック作品なんか、凄まじい出来でガッツポーズ連発でしたから。個人的にはオーケストラとの相性の良さで再発見だったのが、アトランティック以前のジャズ・ポピュラー色強いコロンビア時代。ここは瑞々しい時代のアレサと共に偲びます。
 本作はダイナ・ワシントンやブルック・ベントンを手掛けたクライド・オーティスが仕切った22歳のクールなアレサの記録。しっかりとルーツのゴスペルも感じさせてくれる見事な作品集。この時代のスマッシュ・ヒット「Runnin' Out of Fools」を軸に、ウィズ・ストリングスで比較的R&Bカヴァーも多く取り上げているので取っつきやすいです。前半に掴みではアイネス・フォックスの「Mockingbird」、ナンシー・ウィルソン「How Glad I Am」といった当時のヒット曲を取り上げていく中、ディオンヌ・ワーウィックのバカラック作品「Walk On By」では絶妙の肌触りを提供。またブレンダ・ハロウェイの名スロウ「Every Little Bit Hurts」あたりも最高の仕上がりで、流石アレサ!となります。なんというか、この若さで凄まじき貫禄、存在感をあらためて感じます。またベティ・エヴェレットで知られる「The Shoop Shoop Song」、バーバラ・リンの「You'll Lose a Good Thing」、ベイビー・ワシントン「I Can't Wait Until I See My Baby's Face」、ブルック・ベントン「It's Just a Matter of Time」と、当時のポップR&Bヒットも実にしなやかに聴かせます。特にメリー・ウェルズのモータウン・ヒット「My Guy」は実にキュートで、ヤング・アレサの独特の魅力がたまりません。終盤に登場のポップな「Two Sides Of Love」、アトランティック時代に通じる「One Room Paradise」もキュートな魅力が満載。ソウルの女王的存在感ではアトランティック期で異論無しですが、この時代のポピュラーな感触のアレサも絶品なのです。しつこいですが、ロイヤル・フィル共演作を気に入った人は是非とも聴いてほしい売れなかった時代のアレサ珠玉の歌唱です。
「数々の名唱をありがとうアレサ。まだまだ聴かせていただきます!R.I.P.」
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2018.08
13
Category : Cool Groove
Theme : アルバムレヴュー
Genre : 音楽
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 レア・グルーヴとかファンクとか注目される中、ファッションともなっていった渋谷系と言われたちょっと洒落た音楽スタイル。金太郎飴みたいにわりとマンネリな音楽だった小室哲哉の一大ムーブメントより、よっぽどクールでグルーヴィなサウンドが多かったです。そんな中で、本格的に濃ゆいソウルを体現するわけでもなく、適度にファンキーで、適度にポップで、ちょうどエエ塩梅な音楽を届けてくれていたのがICE。女性ヴォーカルではラヴ・タンバリンズも激クールでしたが、こちらも最高でした。残念ながらアレンジャーであり、コンセプト・メイカーでもあったギタリスト宮内和之は他界してしまいましたが、ヴォーカリスト国岡真由美とのコンビ芸で優秀作連発でした。
 こちらは代表作とも言える96年のアルバム。20年前とはいえ今も新鮮で、70年代以降のファンクやフュージョン、ソウルっぽいものを、90sテイストでキュートにまとめ上げてます。冒頭からワウ・ギター・カッティングが冴える「Get Down, Get Down, Get Down」でクール&ザ・ギャングを横目に、決して暑苦しくならずにグルーヴを決めます。スロウ・ダウンした「I'm In The Mood」、チャーのSmokyも彷彿させる「Drive」と都会的な洗練グルーヴもあれば、フォーキーでリゾート感覚な「Stay」や、ゴリゴリ・ファンク「Natural High」と、あくまでブラック・テイストの範疇で上手く楽しませてくれますが、ポップスとしても絶妙な感覚。中でもヒット曲となった「Baby Maybe」はシンプルながら絶品の1曲。キュートな国岡氏のヴォーカル・スタイルと宮内氏のセンス抜群のアレンジが最高の形で昇華してます。オルガンの使い方もすごく良いです。この後も、これまたキュートなポップ・ソウル炸裂となる「Over The Rainbow」や「Shine」も聴きどころで、前者ではどことなくドラマティックスの“In The Rain”を想像させるアレンジもあり。ところどころでソウル・ファンがほくそ笑むアレンジが忍ばせてあるのもポイント高しでした。軽やかにスウィングする「Sweet Inspiration」で〆ですが、ボートラで入ってる「Touch Me,squeeze Me, Pt. 2」も気持ち良いグルーヴで聴き逃がせません。
「ちょっとイキった音楽ながらイヤミ無し。素麺のようにツルツルいけます!」
::more
2018.08
11
Category : Groovy & Mellow
Theme : 洋楽CDレビュー
Genre : 音楽
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まだまだ続く猛暑。家族で焼肉ガンガン食って、パワーつけてきました。今日は音でも熟成肉並に美味しいチャカの初期作。キラー・カーンのモンゴリアン・チョップの如く、英気を養うのに最高なソロ第1作です。この頃に在籍していたルーファスも強烈ファンクが聴けて最高ですが、ソロでの異様とも言えるクオリティの高さも特筆もの。この後の2ndも甲乙つけ難い傑作アルバムですが、これも必須と言っていい大充実のホームラン作品。熱くも美しい25才のチャカを写し込んだ瑞々しいジャケも秀逸で、LPでも欲しい逸品です。
 中身は名匠アリフ・マーディンが仕切った入魂の内容。1stソロに相応しい、曲良し、サウンド良し、グルーヴ良しという完璧に近い内容。参加メンバーも、AWB一派のスティーヴ・フェローン(ds)にヘイミッシュ・スチュワート(g)や、リチャード・ティー(key)、ウィル・リー(b)、フィル・アップチャーチ(g)など盤石のバックアップです。ともかく快感グルーヴ連続ですが、なんといっても有名なのが冒頭のアシュフォード&シンプソン作品「I'm Every Woman」。もはやチャカの代表曲であり、カヴァーもされてきましたが、このオリジナルのカッコよさはズバ抜けてます。そしてミニー・リパートンがいたRotary Connectionのカヴァー「Love Has Fallen On Me」が、ファンク・ゴスペル調でシビれる展開。ここではシカゴの天才アレンジャー、チャールズ・ステップニーのテイストも上手く継承です。チャカの上手さも際立つスロウ「Roll Me Through the Rushes」 、軽快でダンサブルながら何気に凄い名曲な「Sleep On It」、ルーファスで演ってもハマりそうなファンク「Life Is a Dance」と、異様に高いクオリティで前半は突き進みます。後半戦も勢い落ちずで、なんとも言えんナイス・グルーヴとコンテンポラリーな質感に魅了される「We Got the Love」では名ギタリストGeorge Bensonがヴォーカリストとしてデュエット参戦。ファンキーなベース主導がたまらん「Some Love」に、しばたはつみの極上カヴァーも存在する大傑作「A Woman in a Man's World」と駄曲無しの凄まじい展開にあらためて驚きです。終盤は、お得意のミッド・ファンク「Message in the Middle of the Bottom」から、スティーヴィー・ワンダーの67年ヒット曲カヴァー「I Was Made to Love Him」で華麗なる〆。ここらでもクールながらきめ細かいグルーヴでの再構築で魅せ、グイグイと聴く人を惹き込みます。
「活力を生み出す歌声、チャカ・カーン。金字塔的名品です!」
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2018.08
05
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 夏休みに入れるのか?という状態な、仕事が片付かない日々。やる気の出ない猛暑の中、楽しみはビールとソウル・ミュージック。ここは本夏、来日したメンフィスのソウル・クイーン、カーラ・トーマス。フジ・ロックにも参戦ってことで、まだまだ現役なのが嬉しいところです。泥臭く、男臭いスタックスの中では珍しく清楚で甘酸っぱいテイストで楽しませてくれるシンガーで、声質からして昔から個人的にはお気に入りのシンガー。オヤッサンのルーファス・トーマスと共にスタックスの中核シンガーとしてナイス・ソウルを数多く残してくれてます。そんな中でも、2013年になって突如出されたクオリティの高いお蔵出しスタックス録音集がコチラ。
 まず前半は1970年の夏に、チップス・モーマンのアメリカン・スタジオで録られたモノ。次の方向性を模索していたのか、ほとんどがカヴァーとなってます。ジェームス・テイラーの「Country Road」、フィル・スペクター関連の甘いスロウ「I Loved You Like I Love My Very Life」、ビージーズ「To Love Somebody」、キャロル・キングのThe City「That Old Sweet Roll」と色々チャレンジしていますが、カーラの滑らかな声質もあってスッと耳触りよく入ってきます。中でもロック・フラワーズ「Heaven Help The Non-Believer」と、ブレンダ・リー「I Think I Love You Again」あたりは、オールディーズな香りも素晴らしいベスト・テイク。ただフリーの「Heavy Load」とかも演ってますがちょっとミスマッチな感じ。タイトルともなったキャロル・キングの「Sweet Sweetheart」なんかはイイ感じ。そしてこちらも素晴らしいのが後半戦、60年代のアトランティック・スタックス時代の別テイク。ヘイズ=ポーターのペンによる代表曲「B-A-B-Y」(Take 1)なる別ヴァージョンや、同テイストの「Love Sure Is Hard Sometimes」、「He Picked Me」あたりのモータウンを意識したようなポップな感じがカーラにはよく似合います。そしてスロウではブロッサムズの「Good Good Lovin」あたりが絶品の仕上がり。味わい深い「Problems」、お得意とするリズムの効いたポップなミディアム「Stop By Here」も、文句無し。意外だったJames Brownのカヴァー「Try Me」なんかもカーラによく合います。
「倒れそうなほど暑い今年の夏。。パワー回復は、上質な睡眠と上質なソウルです!」
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