Conquer The World / Various Artists * 2008 Philadelphia International

Soul Compilation
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 70年代はモータウン並みにソウル・サウンドの潮流となったフィリー・サウンド。テディ・ペンの“If You Don't Know Me By Now”や、オージェイズの“Love Train”なんかがすぐ浮かびますが、「ワシらも聴けっ」とジャケに写るイエロー・サンシャインの面々が脅す、あんまり有名じゃないけど良い曲を集めたシングル集。軽快なダンス・サウンドに、とろけるような甘いスロウをギャンブル&ハフのプロデューサー・チームを中心に量産したフィリー・ソウル。70年代前半、洗練されていったソウルがまたエエ感じです。
 ブギウギ調のピアノが60年代を感じさせるPat & The Blenders「Hard Workin' Man」からスタート。力強いダーティ・ヴォイスとコーラスのレスポンスがゴスペルを感じさせます。そして収穫だったのがBunny Sigler & Dee Dee Sharpの男女デュエット「Conquer The World Together」。明らかにマーヴィン&タミ―のデュエットを意識したもんで、二人のスリリングな歌唱に聴き入ってしまいます。ライターとしても要人だったBunny Siglerはファンキーな曲が他にも2曲。また本作に手を出すきっかけとなったのがJohnny Williamsの収録。シカゴ・ソウルの編集盤で気に入った人ですが、スムージーな塩辛声はフィリーに来ても最高。「It's So Wonderful」はイントロの“Listen to me, Darling”ってフレーズからシビれます。スウィート・ソウルの名グループThe Futuresのブッダ以前にP.I.Rで出したたまらんスロウ「Love Is Here」、ディスコ・ヒットで有名なPeople's Choiceの意外なブルース「The Big Hurt」、後にテンプス加入のロン・タイソンのファルセットも光るLove Committee「Darling Come Back Home」と憎い選曲が光ります。ジャケのYellow Sinshine「Yellow Sunshine」も熱いファンキー・ダンサーで◎。他は無名な人も多いですが、売れなかっても気合入ってます。ディープな歌声のレディ・ソウルRuth McFadden、モータウンにもいたCarolyn Crawford、実力派Frankie & The Spindles、ブルース・シンガーBobby bennettなど聴きどころ多数。
「懐深きギャンブル&ハフの軽快サウンド。春一番も過ぎたらフィリーっすわ!」

Conquer the World Together - Dee Dee Sharp and Bunny Sigler


テーマ: 洋楽CDレビュー | ジャンル: 音楽

That's A Point / 上田正樹 * 1993 Pioneer | Home | Save The Children / The Intruders * 1973 Gamble

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