The Singles Volume eight 1972-1973 / James Brown * 2009 Hip-O

James Brown
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 モノを買う購入者にとって、最近とくに厳しく問われるのがトレーサビリティなど生産元がしっかりしたところかどうかって問題。こと音楽においても状況は同じ。アレサやJ.B.などの大物シンガーともなると、色んな会社から愛もヘチマもない音源が乱発されてますが、無駄なお金を使いたくないってリスナーにとって間違いないのが音源をきっちり管理してる会社からのオリジナル形態での再発や、愛ある編者によるコンピレーション。そういう意味では完璧な商品と言っていいのが、ポリドール=Hip-Oが編纂したコチラのシングル集。まだまだ好調維持の時期で、バンド・マスターであるフレッド・ウェズレーを中心に安定期を迎えたJ.B'sの演奏も脂ノリまくりです。
 さて時は'72年。珍しくサザンソウル的なスロウ「Nothing Beats A Try But A Fail」でスタート。キャリア初期で証明済みの泣きの歌唱はココでも絶品。そしてそのB面「Hot Pants Road」はJ.B'sの名演で知られるインストですが、コチラは御大が強引にVoオーバーダブ。しかし文句無しのかっこよさ。ヒット・シングルでは、メッセージ性の強い「King Heroin」、ベテラン・オルガン・プレイヤーBill Doggettのカヴァー「Honky Tonk」、ライヴでも定番だった「Get On The Good Foot」、疾走しまくる「I Got A Bag Of My Own」、ブリッジのかっこよさが鳥肌モンの「I Got Ants In My Pants」など72年だけでも重要曲の嵐。中でも劇的に強力なのが「There It is」。シンプルなベース・リフに呼応するホーン・セクション、緊張感を高める御大の切れ味抜群シャウトと凄まじい仕上がり。73年になると映画音楽にも意欲を見せ、ハードボイルドな「Down And Out In New York City」や、“Money Won't Change You”の改作「Sexy Sexy Sexy」などで快調に突き進みます。ファンク的に重要なのは、既にレパートリーだったThe 5 Royalesのカヴァー「Think」。デイヴ・マシューズがアレンジに関わった強力進化ヴァージョンで、出だしの雄叫びから背中が震えます。そしてJ.B's名義で出した大傑作「Doing It To Death」。延々と続くワン・グルーヴで完璧にファンクを表現で、フレッド!と呼び出されかますクールなトロンボーン・ソロも必聴。
 他も充実作品が目白押しで、リメイクとなる「I Know It's True」、ごっつぅエエ感じ“カーボウイのテーマ"に聞こえて仕方がない「Woman」などドラマチックなバラードから、ジョージ・ハリスンの名作「Something」、さらにLyn Collinsとのデュエットの「What My Baby Needs Now Is A Little More Lovin'」とバカラック曲「This Guy - This Girl's In Love」とオーソドックスなスタイルでもみっちり聴かせます。J.B'sとしても「If You Don't Get It The First Time, Back Up And Try It Again, Party」に「You Can Have Watergate Just Gimme Some Bucks And I'll Be Straight」の御大歌入りから、名作「Pass The Peas」に「Givin' Up Food For Funk」、ハービー・ハンコックの「Watermelon Man」など無視できないファンク名演がズラリ。
「♬誰にも媚びな〜い男、J.B.の黄金期。はっきり言って無敵」

Think '73 version


Fred Wesley & The JB's - Doin' It To Death


テーマ: ゴスペル/ブルース/R&B/ソウル/ファンク | ジャンル: 音楽

Mighty Love / The Spinners * 1974 Atlantic | Home | Welcome to The Rock’n Roll Show / Hound Dog * 1980 CBS Sony

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