You Wanted the Best, You Got the Best!! / KISS * 1996 Mercury

熱狂的なロック・ライヴを聴きたくなったらチョイスしちゃうのがキッス。地獄の軍団です。あ~こわ~、ってなことはなく意外と分かりやすいシンプルなロックン・ロールが基調なので軽快に楽しめます。全編興奮の名ライヴ盤は幾度と無く愛聴してますが、それから漏れた曲や続編ライヴなどから編集されたライヴベストというので借りたのがコレ。気持ち良さに主眼を置いたアホみたいな痛快ストレート・サウンドに、ファンタジーを味わわせてくれるキャラクター・メイクはやっぱ最高。中学の時に聴いた傑作「Rock and Roll All Nite」みたいな曲ばっかで大満足です。
さてこのライヴ・ベスト。頭からアルバム・タイトル通りのセリフでMCが煽って「Room Service」へ突入するとこからシビれます。ハードにアレンジしたJ.ガイルズ・バンドみたいな曲調で見事なドライヴ感を生み出します。驚異の舌が夜も大活躍だったという(←嘘です)ジーン・シモンズが歌うヘヴィ・サウンドの「Two Timer」、バンド一丸となってドライヴする「Let Me Know」と“なんでAlive!に入れといてくれんかったんや”とマジで思う75年ライヴの3曲でガツーンときます。また酔いどれエースが歌ったポップ・ヒットの80年ライヴ「New York Groove」や、ハードに迫る77年の「Take Me」とココで初出という熱いテイクも充実。既発のAlive!からも「Rock Bottom」や「Rock and Roll All Nite」などビシッと収録ですが、なぜか殆ど聴かんかったAliveⅡ4曲も新鮮です。ハード・ロックの真髄みたいな「I Stole Your Love」、リフからカッコよさ満開の「Calling Dr Love」、ハスキーヴォイスで哀愁たっぷりに歌うピーターのバラード「Beth」などは実に聴かせます。J.B.のライヴ同様、車で爆音聴きしたい弾けたサウンドで貫いてます。
「オーバードライヴするギターも心地良し。ザッツ・エンターテインメント!」
New York Groove
Calling Dr Love
Hiropon
You Wanted the best, and You got the best!