Live At The Tokyo Dome / The Rolling Stones * 2012 Stones Archive

沸きに沸いたローリング・ストーンズ初来日となった1990年。過去の前科問題なんかから日本の土を踏むことは無いとまで言われていただけに、日本中が狂喜したもんでした。TVからは公演に協賛してたポカリスウェットのCM(曲は本ツアーでも演った新曲「Rock And A Hard Place」使用)にストーンズが登場し、一般雑誌とかでも大々的に取り上げられるなど、まぁ盛り上がりました。マスコミも最初で最後とか煽るもんやから、当時住んでた神戸から唯一開催地だった東京ドームまで、2公演躊躇することなく参戦です。しかも一時的にミックとキースの不仲から解散説も流れてた後の新作発表→世界ツアーって展開だっただけにタイミングもバッチリでございました。この後さらに4回も来日するなど夢にも思いませんでしたが、この時は寸前までキースが本当に入国できるのか?などヒヤヒヤしたもんです。ポイントとしては5人メンバーとしては現時点で最初で最後だったってこと。そう思うと2回見たのも値打ちがあるってもんです。地味だとか言われつつもビル・ワイマンのどんくさいベースってのは、ストーンズに欠かせんモンやったと今でも思いますから。
そんな懐かしい初来日公演の23曲がストーンズ・アーカイヴ・シリーズの第4弾として登場。熱い記憶が蘇ります。例によって昼飯より安い7$なので記念写真的に気軽に購入。オープニング・ナンバーとして興奮高まる中、ドームに鳴り響いたのは「Start Me Up」。感動の瞬間でした!メンバーが目の前で動いてるんですから!(←当たりまえ) 途中、サービス精神旺盛なミックの日本語MCも随所で聴けるのも嬉しいところ。『ワタシタチハ、ニホンニク~ルノヲ、ナンドモマチマシタ』や『マーダマダ、ツヅークョ』とか。個人的には「Tumbling Dice」や「Gimme Shelter」が生で見れ半泣きでした。やっぱ“Steel Wheels”からの曲が特徴的なライヴで、なぜかイントロがギターから鍵盤に変更された「Sad Sad Sad」、もろストーンズ節炸裂だった「Mixed Emotions」、キースの“フーッハーッ”と渾身の叫びが聴ける「Can't Be Seen」なんかは本ツアーの象徴的な曲。60's名曲「Ruby Tuesday」やデジタル仕様で再現の「2000 Light Years From Home」など意表を突く選曲もあって古くからのファンもニンマリ。バンド紹介後、後半の「It's Only Rock 'n Roll」から始まる定番4曲は大盛り上がり。最後の「Jumping Jack Flash」まで、最高の定食を食わせてくれました。なおサポート・メンバーは89年以降、現在に至るまでお馴染のメンバー。まだイアン・スチュワートがいたシンプル編成だった82年のヨーロッパ・ツアーから一新、ゴージャスな編成へ。古参のボビー・キーズ(Sax)、82年からのチャック・リーヴェル(Key)を除いて、あとは初参加の面々。リサ・フィッシャー、シンディ・マイゼル、バナード・ファーラー(vo)にマット・クリフォード(key)ですが、こっからサイボーグ・ストーンズの始まりって感もありです。
「今思うとまだまだ若かったストーンズ。来てくれて、ありがとーっ!」
Start Me Up (1990)
Tumbling Dice
新神戸山脈
No title