Stone Rollin' / Raphael Saadiq * 2011 Columbia

10's Male R&B
saadigss.jpg

 ここまでやるか?っていうほど鮮明なオールド・ソウル回帰を見せた前作から2年経って発表されたトニーズのラファエル、ソロ作。前作がソウル黄金期の美味しいエキスをええ塩梅で抽出した優秀作品だったのですが、去年のコレはさらにフィールドを広げた問題作。モータウンあたりの60'sソウルの再構築にとどまらず、ロックや古いリズム&ブルースまで踏み込んだ作品が多く、相変わらずの器用さです。しかしながら、トニーズ時代からラファエルを聴き進んできた人がコレを期待してたか?って思うと甚だ疑問。先人の良き部分と、今のヒップな部分を融合させてくれるのが魅力やったのに。これなら50'sや60'sの素晴らしき遺産をチョイスして聴いたほうがマシやと思っちゃいました。ずっとラファエルをリスペクトして聴いてきたので、期待値が高かっただけに辛口で申し訳ないですが、コレは借りるに留めるのが無難。
 さて文句ばっかで、こうやって取り上げるのはファンだから。あなたが好きだからっ!(←武田鉄矢調でお願いします) 勿論、全部ダメってことは無くナイス・トラックも存在で、それに偏って聴いてますぅ。それはウィリアム・デヴォーンを感じさせる「Moving Down The Line」。コレは単純に素晴らしい。スウィング・ビートの中、名手ワー・ワー・ワトソンのギターも地味に貢献です。そして最後に隠しトラックで収められた、暴動の頃のスライっぽい「The Perfect Storm」。ラリー・グラハムも登場で興奮です。ここらは無視できない秀逸作で、さすがラファエル!と思わせてくれます。またモロ50'sレイ・チャールズの「Day Dreames」あたりも面白い出来。しかしながら、初期のスライを意識したような「Heart Attack」や、ポール・ライザーがストリングスを彩る「Go To Hell」、チャック・ベリーにホットロッド調の「Radio」など、一般的には好評やったみたいですが個人的には不発。グランジみたいな「Over You」や、ハッキリ言ってモノ足りんブルース「Stone Rollin'」もラファエルが演らなければならない必要性が一切感じられず。救いは、ボートラながら本編とは毛色が違うアシッド・ジャズ風の「Books」なんかで、カッコいいです。これがオマケとは複雑・・。いやマジで、でっかいメガネして、こんなのばっか提示されたら坂本ちゃんにしか見えなくなります。古いのに、新しいって部分が無いのがイタいです。
「これをクールと言えない器量の狭さですいませんっ!次は本道へ戻ってきてくれ~」
Movin' Down The Line


Radio


テーマ: ゴスペル/ブルース/R&B/ソウル/ファンク | ジャンル: 音楽

The Best Of Candi Staton / Candi Staton * 1995 Warner Bros | Home | The Invisible Man's Band / The Invisible Man's Band * 1980 Island

コメント

コメントの投稿


 管理者にだけ表示を許可する

このページのトップへ