Stray Cats / Stray Cats *1981 Arista

野球で言うと完全試合、完璧とはコレを指します。もう曲、音、センス、テクニック、ビジュアル全てに於いて完璧でけなす部分が無い稀なアルバムです。50'sテイストとかロカビリーを古臭くなく猿真似だけでなく、ニュー・ウェーヴ通過後の新しい形で昇華させ、全てのロックンローラーを魅了したのがStray Catsなんです!グレッチのギターやウッドベース、リーゼント、ハミルトンウォッチ(Elvisも愛用)を決めても技術・品質がついてこないとタダのダサ古い奴になってしまうところですが、他のイミテーションバンドとは桁違いに格好よくモノにしてしまってます。当時、銀蝿からコッチに鞍替えして鼻高々に“Cream Soda”へズボンや財布を買いに行きました。
その記念すべき1stアルバム。本当にルックスだけでなく音楽も無茶ハイレベルで初っ端の「Runaway Boys」から身震いするカッコよさです。正にネオロカビリーの傑作でスラッピンベースも決まりまくりです。全曲必聴ですが、バイブル的ナンバーでR&Rギターかくあるべきな「Rock This Town」、Jazzyな音使いがたまらん「Stray Cat Strut」は当然の如くヒットした大名曲。ブライアンが敬愛して止まないオリジナルロカビリーの神様エディ・コクランのクラシック「Jeanie,Jeanie,Jeanie」、そしてジーン・ヴィンセントの「Double Talking Baby」とカバーも極上。他にも「Fishnet Stockings」、「Rumble In Brighton」等、ブライアンのセンス溢れるギター炸裂で外せない重要曲だらけです。リッキー・ネルソンの「My One Desire」なんかもセンス良すぎ。締めも、Roy MontrellのR&Bクラシック“That Mellow Saxophone”のカヴァー「Wild Saxophone」というクールさ。全体的にショート・ディレイの効いた、デイブ・エドモンズのサウンドプロデュースもバッチリすぎて芸術の域。とりあえず大音量で聴くことを強くお薦めします!
「仕事で時計も扱う今。なんやいうたらハミルトン特集ばっかやってしまいます。」
Rock This Town
Stray Cat Strut
ゆうすけ
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