Love Letter / R. Kelly * 2010 Jive

10's Male R&B
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 近年ラファエル・サディークエリック・べネイ(←新作間近!)が真剣に取り組んだ、60~70年代のピュアなソウル・ミュージックへの回帰的アルバムの制作。元々、現代のサム・クックとまで評価する人までいるR.ケリー氏の本作は、ここに来てオールド・ソウルに最大限のリスペクトを表して制作されたものでした。キワどいエロ系のスキャンダルで話題になったり、お得意の官能的R&Bヒットもあって“汚れ”エロ・シンガーのパブリック・イメージも強い人でしたが、元々“I Believe I Can Fly”などゴスペル的名曲もチョコチョコ発表し実は多彩な面を持ってる人。NJSでデビューし、Hip Hopスタイルから何でも器用に取り入れてきましたが、ソウルの本質もしっかり理解しているアーティストであることを見せつけてくれました。
 アルバム序盤は、「Love Letter」などお得意のシカゴ・ステッパーズのスタイルで従来のファンも安心して聴けるケリー氏王道の心地良いR&Bを展開。「Number One Hit」や「Lost In Your Love」もその流れにあり春風を浴びながら聴きたい好チューン。ソロ初期のマイケル彷彿の「Not Feelin' The Love」や、70'sのスティーヴィ・ワンダーあたりの影もチラつく「Just Can't Get Enough」もかなりの好感触。しかし今回、凄いのはココから後。ノーザン~フィリーのいなたいソウルを体現しマーヴィン・ゲイ18番フレーズも織り込んだ「Radio Message」、桑原和男が出てきて“神様~”とでも言いそうな大袈裟なイントロから感動的なハチロク・バラードとなるシングル・ヒット「When A Woman Loves」、マーヴィン&タミーへのオマージュといって間違いないK. Michelleとのデュエット「Love Is」といった後半の流れは失禁間違い無しのベタベタ・60'sソウル攻め。よくぞここまで踏み込んだと感心します。終盤も、これまたスティーヴィー調「Just Like That」、さらにマーヴィンの“Just To Keep You Satisfied”に感化されたような「Music Must Be A Lady」と偉大なる先人からの影響を包み隠さず披露。本編最後のスロウ「How Do I Tell Her?」はサム・クックさえ彷彿させてくれます。そして泣けるのがシークレット・トラックとして収められ、マイケルへ捧げたセルフ・カヴァー「You Are Not Alone」。ご存知マイケルのNo.1ヒットですが、今また苦境に置かれた人にも贈りたい癒しの名曲です。
「ミドル・エイジ以降のファン層拡大に成功した力作。ただのエロ・シンガーやない事を立証です!」

When A Woman Loves


Love Is (feat. K. Michelle)


テーマ: HIPHOP,R&B,REGGAE | ジャンル: 音楽

The Dreamer The Believer / Common * 2011 Warner Bros | Home | New Beginning / SWV * 1996 RCA

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