Trombipulation / Parliament * 1980 Casablanca

Funk
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 最初、“フザけとんのか、真面目にやれっ”と思ったP-Funk。実は真面目にアホなことをやってると分かって尊敬の念に変わりました。 J.B.が全盛を過ぎた頃、P-Funkと称し一大帝国を築き上げたジョージ・クリントン。ファンカデリックとパーラメントの名義を巧みに使い分け、独創的なファンクを矢継ぎ早に発表したのは言わずもがな。90年代には西海岸中心に息子とも言えるHip Hop世代がP-Funkを再構築した“G-Funk”も登場し、何だかんだで今も脈々とその精神は黒人音楽の中に受け継がれてます。ブーツィ・コリンズやフレッド・ウェズリーといったJ.B.門下生の参加した強力グルーヴも魅力ですが、意外とカラフルでポップな感覚も垣間見えるのが惹きつけます。はっきりいって酒か××しながらラリって聴くとさらにエエ、どうしようもない変態系ファンクだけど、カッコええもんはしょーおまへん。
 さてパーラメントとして最終となった本作。後期の最重要人物ジューニーも一派に影響を与えた後の80年代初頭。いよいよ大勢での人力グルーヴも虫の息となりつつあった頃です。金の問題で一家離散しちゃったP-Funk軍団でしたが、ココでも魅力的な音をしっかり提示してきてるのは流石です。その中で、まず聴くべきなのが「Agony Of Defeet」。本作の立役者といっていいキーボードのDavid Lee Chongが変態的センスで大貢献。スヌープやアイス・キューブにもサンプリングにて引き継がれたパーティ・グルーヴで、カッコええブニョブニョ異次元音が大活躍。ベースは一瞬ブーツィかと思いますが、頭角を現してきていたDonnie Sterling。70'sパーラメントに近いスタイルのホーンも効いたファンク「Body Language」もDonnieのタイトなグルーヴで牽引。一方、ブーツィ・コリンズ丸出しなのが冒頭に置かれた「Crush It!」にタイトル・トラック「Trombipulation」で、この時期のソロ作同様、絶好調ぶりが伺える好トラック。バーニー・ウォーレルっぽい旋律の「Long Way Around」、新顔ライジ・カリーのスラッピン・ベースも光る「New Doo Review」、ブーツィ主導のトラックにジューニーが絡む「Let's Play House」と、全盛時からすると軽視されがちですがポップなアプローチは結構、魅力です。最後はワン・グルーヴで気持ち良く押し通すディスコ・ファンク「Peek-A-Groove」で締め。P-Funkの看板は汚さない変態グルーヴは健在でしっかり掻き乱してくれます。なお現行盤のボートラ「Oh I」は、次年度に出たファンカデリック名義作のパーラ版。ファンカ版の全編で鳴り響くファズ・ギターは排除したクールな仕上がりです。
「大所帯バンドが生き残りをかけたリストラ・洗練化を図った80年代。時代が移り変わる中、意地を見せた1枚」


Agony Of Defeet

テーマ: 洋楽CDレビュー | ジャンル: 音楽

Time Waits For No One / Mavis Staples * 1989 Paisley Park | Home | Across 110th Street / Original Motion Picture Score * 1972 U.A.

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