Vienna / Ultravox * 1980 Chrysalis

仕事帰りに寄ったレンタル屋で懐かしいグループ「ウルトラヴォックス」に遭遇。思わず飛びつきましたヨ。実はこの人等、私にとって特別なグループ。少年の頃、エレキ・ギター買って横浜銀蠅さえちゃんと弾けず「あ~おもろない、もうヤメたろかいっ」とあきらめかけた時に、やっとこさ初めて弾けたのがシングル盤で家にあった「ニュー・ヨーロピアンズ」でした。シンプルでインパクトあるGカッティング・イントロ、ちょっと努力すれば何となく弾けたソロ、しかもそれなりにカッコいいフレーズってことで初めてギターを弾く喜びを知った曲ですねん。またコノ曲は当時、ヘリコプター+三宅一生の斬新なアングルで撮られたサントリー・ウィスキーのCM(←当時からセンス抜群)でカッコよくBGMとして流れており、結構知られた曲でした。そんなこともあって、人前でギターを手にとりイントロなどサワリを披露すれば“お~っ”と言ってもらえるってことで、ホント気分上々になれるええ曲でした。
そんな事でウルトラヴォックス。ライヴ・エイドにも出たりしたUKバンドとして結構有名でしたが、実は思い入れはこの曲だけで、他はたいした事知りません。でもフロントにミッジ・ユーロがいたってのは鮮明に覚えていて、オールバックにチョビ髭、ドン・コルレーオーネの若い時代のような風貌は実に男前でした。後になって知ったのですが、結構好きだったThin Lizzyが来日した時、突然気まぐれ脱退したゲイリー・ムーアの替わりにヘルプで来たってのも好感度大でした。全然、ハード・ロック系でもない人なのにフィル・リノットとの友情を大事に来たのだと勝手に解釈。う~ん、妄想ながら美しい逸話です。で、本アルバムは、デヴィッド・ボウィにも影響を与えクラフトワークにも関わったドイツの才人「コニー・プランク」がプロデュースしたヨーロッパ的美学に支配された作品。ちょっと疎いジャンルですが、シンセ・サウンドをクールに活用した初期型ニューロマンティック系って感じ。私もYMOは通過してたので大きな違和感も無しで聴けました。当時はすぐ飽きちゃって、30年近く忘れてましたが久々の遭遇はナカナカ新鮮です。やはり断トツでカッコええのはフランジャーかましたソリッド・ギターも光る「New Europeans」。今も色褪せません。その流れで「Private Lives」も同傾向で硬質ビートがイカしてます。シングル曲としては、よりテクノ感の強い「Sleepwalk」に「All Stood Still」、「Viena」とありますが、中でも退廃的ながらキャッチーなメロが光る「Passing Strangers」は聴きモノ。分かりやすくてエエですわ。
「ダンディな大人の紳士に見えたウルトラヴォックス。再結成して頑張ってるようです。」
New Europeans
リュウ
No title