音系戯言

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Searching for the Dolphins / Al Wilson * 1968 Soul City

al wilson q971

 「愛を信じて」って邦題タイトルがグッとくる超名曲「Do What You Gotta Do」。元々はジョニー・リヴァースがLPで歌ってた曲で、B.J.トーマスやニーナ・シモン、クラレンス・カーター、フォー・トップスなんかも名演を残したジミー・ウェッブ作品。ドラマティックなメロディが印象的なほんまにエエ歌ですが、昨年にSisters Loveの優秀カヴァーを聴いてから、また頻繁に聴くように。でも、なんといってもアル・ウィルソンの歌うヴァージョンが最高。元々は最初にアルが歌う為に書かれたのが本当だそうでピシャリはまってます。さてこのアル・ウィルソン。残念ながら既にお亡くなりですが、70年代のShow&Tellのヒットで知られていて、歌手としての幅が広いからか、中途半端なスタイルが災いしてか日本であまり話題になることが少ない人。ポップスにしては濃すぎるし、ミシシッピー出身とはいえサザン・ソウルほどディープでもないしって感じ。でもハッキリしてるのは歌声は超一級品ってこと。哀愁溢れるコード進行の劇的な曲を歌わせたら最高なのは間違いなしです。
 ジョニー・リヴァースが興したソウル・シティからのデビュー作はハル・ブレイン等の西海岸の一流セッションマンがバックを固めた力作。いきなりソウル臭が薄いフォーク・シンガーのフレッド・ニールが書いた「The Dolphins」でスタートですが、これが素晴らしい。イルカを探すっていう平和を歌った作品で、ジーン・ペイジのストリングス・アレンジにラリー・ネクテルの渋いオルガン、アルの塩辛ヴォイスが絶妙の絡み方で感動させてくれます。ソウル臭は幾分薄めながら、ジョー・テックスも同時期にソウルフルなカヴァーをしたグレン・キャンベルのカントリー・ヒット「By The Time I Get To Phoenix」、ジェリー・バトラー「I Stand Accused」なんかもドラマティックに仕上がっていてカッコいいです。ウィリー・ハッチ作のデビュー曲「Who Could Be Lovin'You」は情緒あるエエ曲なんですが、何かもう一歩及ばず惜しい作品。バリトン・ヴォイス自体は素晴らしいですが、フォートップスのカヴァー「Shake Me Wake Me (When It's Over)」もマァマァ。ハーブ・アルパートのバカラック曲「This Guy's In Love With You」や、フレディ・コールのオスカー・ブラウンJr曲「Brother Where Are You」も節操無くやってます。他では、いかにも昭和歌謡的なアップ・ナンバー「The Snake」はシングル・ヒットも記録。ジョニー・リヴァースの「Poor Side Of Town」なんかもアルの雄大な歌唱が冴えます。また本作のkent現行盤はシングル曲など11曲追加収録で、正統派ノーザン・ソウルっぽい「When You Love (You're Loved Too)」や、ウィリー・ハッチ制作のスプリームス丸出しの「Now I Know What Love Is」、メロウなリオン・ウェア作品「You Do The Right Things」などはソウル・ファン的にはど真ん中で嬉しい配球。B.J.トーマスなんかも似合いそうな「Bachelor Man」など、ここらはナカナカ聴き応えあります。賛否分かれるとこですが、スワンプなスマイリー・ルイス「I Hear You Knocking」や、CCR「Lodi」など泥臭いロック・アプローチもありです。
「ソウルど真ん中じゃないにせよ超一級品には偽り無し。フラットな視点で聴くべき傑作」
Do What You Gotta Do


Comments 2

ナルダン珈琲店主

おお~

おお~渋いの紹介してはりますな
「ソウルど真ん中じゃないにせよ超一級品には
 偽り無し。フラットな視点で聴くべき傑作」
  仰る通り ezeeさん流石に御座います。

2011-05-31 (Tue) 00:20 | EDIT | REPLY |   

ezee

No title

★ナルダン珈琲店主さん
 あまりしっかり紹介されてなかったんで聴くのは遅かったです。NHK-BSのソウルトレインで見てからです。しかし渋い、いいシンガーっすね~

2011-05-31 (Tue) 21:36 | EDIT | REPLY |   

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