音系戯言

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Just One Look / Doris Troy * 1963 Atlantic

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 アトランティックの黄金期を彩ったシンガー、ドリス・トロイ。そして、その名を聞いてまず思い浮かべるのは名曲「Just One Look」。様々なワーナー系ソウル・コンピに定番的に収録されるヒット曲で、70年代にはリンダ・ロンシュタットも名唱を残した有名曲ですが、この1曲だけでは少しもったいない。70年代にジョージ・ハリソンの下、アップルからスワンプ作品や晩年のミュージカルも有名ですが、何といってもまずはコレ、アトランティックのドリスです。アーリー・ソウルの香りプンプンの本作は名盤といって差支えない出来で、ゴスペル直系の骨太ハスキーヴォイスが満喫できます。
 ルース・ブラウンが活躍した50'sからアレサ・フランクリンのレディ・ソウル隆盛までの間を埋めてくれるのがアーマ・トーマスの初期やドリスのここいらの作品です。アーシーながら、甘酸っぱく切ない香り漂う雰囲気がたまらんのがアーリー・ソウルの魅力。そういった感覚でいえば本作は1曲目から合格印ぽ~んです。冒頭の「What Cha Gonna Do Bout It」はキュートなアレンジにハスキーなドリスの声がピシャリはまる素晴らしい曲。これからソウルを聴くぞって人が、こういった曲を体験してしまうとホント、ヤバいです。ちょっと、その気がある人なら深みにグイグイと誘う吸引力です。ノベルティ感覚も備わったリズム曲「Bossa Nova Blues」も楽しいですが、やはり肝となるのが大ヒット「Just One Look」。シンプルな構成にキャッチーなメロディ。歌が始まって4小節で心鷲づかみにしてくれる名曲の典型的パターンで、いまだにコノ曲を聴くと胸の高鳴りが抑えられません。同タイプの曲では「Someone Ain't Right」もナカナカの出来です。他にもゴスペルをポップ・ソングにデコレーションしたような「Trust In Me」や、どっしりした3連のリズムで豪快に歌われる「Lazy Days」なんかも実に良い出来。スロウの「Somewhere Along The Way」や、アダルトな感じの「A School For Fools」、「Stormy Weather」などのブルージーな香りもよろしいのですが、やっぱシャッフル・ビートで豪快に歌われる「Draw Me Closer」や、ツイスト&シャウト的な展開もカッコいい「Be Sure」あたりがドリスの本質的魅力がどっぷり味わえます。最後に登場の、ベン・E・キングが歌いそうなトロピカル・テイストも感じる「Time」なんかも最高。
「単なるミュージカルのオバハンやおまへん。実力派レディ・ソウルを今一度!」

Just One Look


Comments 4

Substitute

No title

こんばんは。
20年ほど前に、そのミュージカルで生ドリス・トロイを2回ほど観てますが、オリジナル盤とは縁がありませんでした。
ご紹介の盤は、是非家のCD棚に置きたいですね。

2011-02-05 (Sat) 23:49 | EDIT | REPLY |   

ezee

No title

★Substituteさん
 Mama、I want to Singっすね。結構なヒット作でしたよね。見てますか~ 素晴らしい!
本作は最大ヒット曲も入ってて聴きやすいっすよ

2011-02-06 (Sun) 23:15 | EDIT | REPLY |   

ナルダン珈琲店主

毎度です

実は「Just One Look」しか知らんかったんです 
そやけど 『I'll Do Anything - The Doris Troy Anthology 1960-1996』
之、聴いて ほんま、ええ歌い手さんやったなと実感した次第です 
甘酸っぱく切ない香り漂う雰囲気がたまらんのがアーリー・ソウルの魅力ちゅうのが、よ~解りました 
師匠!!色々と ご教授して頂き感謝しとります 流石に御座います。 

2011-02-19 (Sat) 00:48 | EDIT | REPLY |   

ezee

No title

★ナルダン珈琲店主さん
 このへんの素朴な味わいは、何ともたまらんもんがありますわ~
自分も「Just One Look」だけでかまへんと思ってましたが他にもエエのんありました。ヒット曲以外も見とかなあきませんな~

2011-02-22 (Tue) 01:12 | EDIT | REPLY |   

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