アジアの片隅で / 吉田拓郎 * 1980 For Life

Man's World
asia.jpg



 高校生ぐらいのときは内田裕也一派の影響下、「けっ、フォークかいっ」と馬鹿にしまくってましたが、ちゃんと聴いてブッ飛んだ人。80年代はTVなどに殆ど出てなかった拓郎さんでしたが、突如なにげに見てた“夜のヒットスタジオ”に出てきて歌ったのが「アジアの片隅で」。相変わらず最悪の古舘伊知郎の進行の中、超大者扱いで登場。当時大ブレイクだったアルフィーをバック・コーラスにつけるくらい凄い人なんかいなと斜に構えて見てると、あまりの衝撃に固まって動けんようになりました。TV番組なのに破格の10分くらいのパフォーマンスでしたが、感じたのは“なんとカッコええシンガーなんや”ってこと。歌った後、完全に番組の空気を支配する凄まじいパフォーマンスで、1曲で認識を改めました。一緒に出演していたデビュー当時のブルーハーツも「マジで感動しました」といった趣旨のリスペクト発言をしてたのを覚えています。ここでこの人のカッコよさに気づいたので「流星」とか超名曲の存在も知ることができました。
 何といっても必聴なのはタイトル曲「アジアの片隅で」。拓郎氏も絶賛していたボブ・マーリー影響下の作品で、松任谷正隆のアレンジも冴え渡る名曲です。「一晩たてば、女まがいの唄があふれだして、優しさが叩き売られるだろう。悩むモノと飢えたモノは両手で耳をふさぐだろう」だとか、「甘ったれた子供達は権利ばかり主張するだろう」など尖りまくった辛辣な歌詞の数々をトーキング・ブルース調も交えたなかで延々とぶちまける様は実にロックンロール。震えます。今の政権を予兆したような歌詞も登場する12分の大作ですが、この長さの必要性も充分に理解できます。他の曲はというと、正直、タイトル曲ほど聴きこむには至りませんでしたが、冒頭の「まるで孤児のように」もレゲエのビートを用いた力作。あと従来の拓郎調ともいえる「いつも見ていたヒロシマ」や「二十才のワルツ」、そしてヒット曲「元気です」と印象的な曲も随所に収録。なかでもドッシリとしたビートで切々と歌われる「ひとつまえ」あたりはグッとくるもんがあります。メジャー調の曲なんかでのアレンジで聴かれる、この時代特有の“ニューミュージック”的ウエスト・コースト・サウンドの日本版なものは、あまり好みではないですが、拓郎氏の存在感は圧倒的。
「ロックやフォークやってのをアホらしいことやと一蹴する拓郎節。カッコよろしいです。」



テーマ: 本日のCD・レコード | ジャンル: 音楽

Living In The U.S.A. / Linda Ronstadt * 1978 Asylum | Home | Look Out / The Mods * 1982 Epic Sony

コメント

理屈ぬきでデカイ存在

まあ 高校生の時から聴いてます。
この辺りはすでに聴かなくなっていた頃で『THE BEST』で知りカッコええ曲やなと後聴きです。「流星」「大阪発…ホーム」という曲も大好き!
ワイルドに見えて実はA型の繊細な拓郎さんなのでした♪

2011/01/18 (Tue) 08:57 | まり #- | URL | 編集
No title

★まりさん
 高校生から聴いてられるとは、理解が深いんでしょうね~ 
上っ面しか知りませんが、「春だったね」とかはカッコええなぁと思ってます。しかし最高なのは「流星」ですね。メチャ大好きでシビれます!

2011/01/19 (Wed) 20:15 | ezee #- | URL | 編集

コメントの投稿


 管理者にだけ表示を許可する

このページのトップへ