ヒット・コレクション決定盤 / 内山田洋とクール・ファイブ * 1999 BMG

Man's World
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 日本人に生まれた以上、避けて通ってはいけないムード歌謡や演歌の男心。真剣に聴くことは殆どないジャンルですが、最近の過去のマテリアルを流用した低予算TV番組を見てると、ある一つの事に気づきます。それは日本語をしっかり使い発音した誰もが口ずさめるメロディーが昭和の時代には多数存在してたってこと。今の英語、日本語ちゃんぽんの音楽も洋楽的に聴けてカッコよくなった面もありますが、独特の分かりやすいメロディを持った歌謡曲の世界も老若男女が楽しめて格別の良さがありました。そして皆、歌が上手い。そんな中で思ったのが、もし逆に本場モンのこてこてソウルを歌ったらハマるんではないかと思われるのが、宮史郎(←ソフトバンクのCM最高)や前川清。眉間にしわを寄せて笑顔ひとつ無く、独特のくどい唱法でヒット連発だった前川清をリードVoに擁したクール・ファイヴは子供だった私にインパクト絶大でした。黒人であるジェロが演歌を歌ってるのも、な~んか奥底で繋がったもんがあるのかなと感じちゃいます。宮史郎の“In The Rain”や、前川清の“If You Don't Know Me By Now”、日本のグラディス・ナイト金田たつえ(←名作「花街の母」は涙無しに聴けません)の“Neither one of us”なんか聴いてみたいもんです。
 冒頭に登場するデビュー曲69年「長崎は今日も雨だった」はサザン桑田圭祐にまで影響を与えた絶品ムード歌謡。クール・ファイヴの故郷・長崎を題材に、イントロからサックスにメロディアスなフレーズのギターオブリ、情緒溢れる日本的メロディが琴線をビンビン刺激します。是非、スナックで日付が変わる頃、歌いたい1曲。お馴染“ワワワワ~”コーラスも炸裂する「逢わずに愛して」もムード歌謡王道といえる名作。また強烈なのが「噂の女」で、出たしの“女ごぉ~こお~ろ~の~”って出だしからインパクト抜群。こんな歌、ナカナカきょうび聴けません。そしてクールファイヴ最高傑作といえるのが「そして神戸」。これぞムード歌謡といえる素晴らしい哀愁あるメロディに、ドラマティックな歌詞。途中ブレイクして“そしてひとつがうぅまれぇ~”とカマされた後にしびれるサビが待ち受ける絶妙の構成には、思わず悶絶してしまいます。間違いなく前川清のベストといえる絶唱で、近年ゴスぺラーズをバックに歌った名演も記憶に新しいところ。その後も、“泣いて別れた淀屋橋”って歌詞にグッとくる名作「中ノ島ブルース」や、新機軸だった大ヒット「東京砂漠」なども勿論収録。また隠れた傑作といえるのが、ベタベタの猪俣公章スタイルが素晴らしい「北ホテル」や、フィリーソウルの香り漂う筒美京平作「さようならの彼方へ」。迫力ある前川清の歌唱がビカビカに光る逸品で、焼酎なんかと共にしみじみと聴きたい名曲です。
「そろそろ寒さが身に染みてくる季節。やはり鍋とコブシは欠かせません。またスナックで歌ったんねん」

そして神戸


噂の女




テーマ: 本日のCD・レコード | ジャンル: 音楽

BABY / aiko * 2010 Pony Canyon | Home | Dramatically Yours / The Dramatics * 1974 Volt Stax

コメント

“そして神戸”

冒頭から、あの絶叫フレーズという斬新さ。一発でヤられた感じでした!
私は清さんに、“至上の愛”の、決意パートのコルトレーンのフレーズを、歌詞付けて歌って頂きたいものです!

2014/12/21 (Sun) 17:44 | Booty☆KETSU oh! ダンス #- | URL | 編集
No title

★ Booty☆KETSU oh! ダンスさん
 前川清のコルトレーン、すごい発想ですな!
しかしクール・ファイヴ、ええグループやったな〜 日本のソウルです!

2014/12/21 (Sun) 23:54 | ezee #- | URL | 編集

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