Still Bill / Bill Withers * 1972 Columbia

いや~実はこの人、本アルバム収録の牧歌的ヒット“「Lean On Me」を押えとけばいいオッサン”くらいしか知らなかったというか聴かなかった人ですが、この度再発されたコレを聴いてビックリですわ。「イイ!凄くイイ!」 嵐山の猿にも聴かせたいくらいイイじゃないですか!カーティス・メイフィールドやダニー・ハサウェイと肩並べるくらい凄いオッサンやったなんて・・・ルー・ロウルズばりの低音激シブヴォイスがアーシーなグルーヴと重なって何ともカッコイイ空気感を生み出しております。70年代前半ということもあってか独特のニューソウル台頭の勢いを、バックを努めたThe Watts 103rd Street Rhythm Bandと共にビシバシ感じさせてくれます。フジワラの原西みたいな顔して、やってくれてます。
1曲目「Lonely Town, Lonely Street」から緊張感溢れるナイスなファンクで、ストリングスも最高の絡みを見せます。もうココでシビレまくり。そして美しい「Let Me In Your Life」も武骨な歌が感動を増す名作。ハードボイルド系ブラックシネマにもピッタリの「Who Is He?」や、ジェイムス・ギャドソンのドラムもグレイト極まりないクールファンク「Use Me」と言う事なしの傑作の連打です。もぅええ曲、多すぎ。ジャズ風味のゆる~い「I Don't Know」も非常にクール。決して派手では無いですが心の奥底をえぐるグルーヴが全編を支配していてたまりまへん。他もワウワウ・カッティングがクールなブレイク・ビーツの定番「Kissing My Love」、何とも渋いグルーヴが支配する「Another Day To Run」、本編最後に登場のデビルマンの終わりの歌にも通じるハードボイルド感の「Take It All In And Check It All Out」と大満足の濃い内容。現行盤はボートラ2曲でN.Y.カーネギーホールライブも収録です。間違いなく黒音ファンマストの大傑作であること疑う余地無し。
「このクールさは何なんでしょう!?病み付き間違いなしグルーヴ満載っす」
Use me
Lonely Town, Lonely Street
リュウ
御無沙汰です!