The Real Deal / The Isley Brothers * 1982 T-Neck

I-Podで流し聴きする時、凄まじい登場率を誇るのがJ.B.とアイズレー・ブラザーズ。何せ半世紀分の各時代のアルバムがあちこちに入ってるもんですから色んな時代のロナルド声が突然飛び出してきます。ゴスペル系ジャンプから、モータウン、ファンク、メロメロバラード、ニューソウルと何でもこいって感じ。でもなぜかアイズリーズがかかると安堵感に浸れるのは、この唯一無二と言っていい猫系ソウル声の成せる技。そしてさらに登場率が高まったのが、昨年決行されたT-Neck時代の全再発。いよいよここまできたかって感もあるキメ細かいリイシューでしたが、70年代中盤の全盛時だけでは物足らんわいって思ってたのでコレは嬉しかったです。思わずまとめてレンタルしちゃいました。
さて通算27枚目の本作。王選手のホームラン同様、この数は凄いです。アイズレー・ジャスパー・アイズレー組との分裂前でブラコン路線に本格突入直前となるファンク期終盤ですが、3+3アイズレー路線がバシッと聴け嬉しくなっちゃいます。1発目からタイトなアイズレー・マナーのファンク「Real Deal」登場で無条件に乾杯&拍手です。ちょっと80年代っぽい“Fight The Power”系ですが基本は全く一緒。続いては、一瞬ミッドナイト・スターか!?と思わせるも、アーニーのカッティング&ジミヘン直系ソロでしっかり自らの個性を押し出す「Are Your With Me」。実にナイスな展開です。そして3+3発表時期のような雰囲気も醸し出しつつシンセも上手く活用したグレイト・ファンク「Stone Cold Lover」、親分ロナルドのセクシーなファルセットもバシッと放りこみつつコンガも使ったお洒落なグルーヴで迫る「It's Alright With Me」は正しく本作のハイライト。これはたまりません。後半は次作“Between The Sheets”にも通じる部分を感じるメロウネスが登場。「All In My Lover's Eyes」はお得意のまったりスロウですが、傑作が多いコノ人等にしたらもうひとつです。アーニーのギターワークも素晴らしい「I'll Do It All For You」は都会的なミディアムですがコチラは秀逸。シンセベースに絡むクリーン・トーン・ギターもクールで◎です。最後はアイズレーズ・ブルースと言える「Under The Influence」で珍しく泥臭い締め。
「やっぱ6人おった時のアイズレー・グルーヴは格別。重要盤じゃない本作でも抜群のクオリティは流石」
IT'S ALRIGHT WITH ME
まり