Aja / Steely Dan * 1977 ABC

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 やたらカッコいいDJジャケに大人な音で発表当時ガキであった私もなんとなく気にいったドナルド・フェイゲンの「ナイトフライ」。このフェイゲン氏がやってたスティーリー・ダンの作品も「ナイトフライ」が流行ったとき再プッシュされていてホイホイ言われるがままに聴きました。結構ラフな音に惹かれてた時期ではあったのですが、問答無用の緻密でクールな音は凄い説得力で、「カチッとした音もええもんやな」と思わせるには充分すぎる作品でした。超完璧主義の体制で録られたという本作はさしづめ料亭「菊乃井」並みの厳選高級料理って感じ。何せ曲に合わせて最良のミュージシャンをチョイスして何回も納得いくまで録り直すという贅沢な手法でレコーディングされた逸品の数々。「プロの創る音はこれですわ」とサラっと言ってるような高飛車なアルバムですが、名作には間違いありません。
 そんなスティーリー・ダン。今でも手離せんのは根底に流れるソウルやファンクな感覚の存在。AOR的でもあり、ジャジーなテンション・コードも多用したIQの高い音楽っぽいですが、そのスムース&メロウな肌触りは黒っぽさも抜群。歌自体はユダヤ系アメリカ人のフェイゲン氏、ソウルフルというよりクール&シニカルな感じ。でも粋なスティーリー・ダンの構築する音にピシャリはまります。日本人モデル山口小夜子をジャケに使った本作も冒頭の「Black Cow」からグッと耳を虜にしてくれます。肝はポール・ハンフリーのドラムに、チャック・レイニーのベースが織りなすファンキーかつタイトなリズム。それに加えジョー・サンプルの鍵盤が絶妙で気持ち良さ満開。Lord Tariq & Peter Gunzもこの快感ビートでラップしたり、Norman Connorsがカヴァーしたりと黒人系にも支持が高い傑作です。タイトル曲「Aja」は美しくジャジーな曲でウェイン・ショーターのサックスとそれに絡むスティーヴ・ガッドのドラムが聴きモノ。またメンバーのウォルター・ベッカーが唯一ベースを弾く「Deacon Blues」、リック・マロッタのこの上ないシンバルさばきにチャック・レイニーのグルーヴィなベースプレイが最高の「Peg」とハイレベルの名演が続きます。後半もバーナード・パーディのタイトなリズムが異様にカッコええ「Home At Last」、マイケル・マクドナルドの声も聴こえるコーラスにエド・グリーンのファンキーなビートがたまらん「I Got The News」、近年のライヴでも定番というブルース・フィーリングに満ちた「Josie」と凄まじきハイレベルな名演の嵐。
「ポップス&ロックでのリズム構築で最高峰ともいえる傑作。一切、妥協なしの賜物」
Black Cow


Peg




テーマ: 本日のCD・レコード | ジャンル: 音楽

Kootch / Danny Kortchmar * 1973 Wea | Home | Voices / Daryl Hall & John Oates * 1980 RCA

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