Wish Someone Would Care / Irma Thomas * 1991 Minit

大学も卒業するかって頃、我がのヘロヘロの財布を直撃した東芝EMIキャピトル&リバティ・ソウル・クラシック・シリーズ。当時、住んでた神戸にあったミスタージャケット(←当時あった神戸の大型CD店)に寄っては買いもせんのに眺めて、この頃出てたRhinoスタックス再発シリーズと共に売りもんをよだれでビショビショにして帰ってました。たまたまある日、パチンコ屋深江ライオンズにて幸運にもスーパーコンビで爆勝ちして4~5枚は買った中の1枚は、このニューオリンズの歌姫アーマ・トーマスの初期名作集で思い出深き1枚。スタックスのカーラ嬢と共に、南部のトーマス姓のレディ・ソウルお二人さんは大のお気に入りでした。後のチェス録音集も聴いて一発で気に入ってましたが、コチラも彼女の人生の土台を築いたといえる名品集です。
まずアラン・トゥーサン作の60年代初期の作品としては「It's Rainin」がグッとくるR&Bバラード。またコノ時期で重要なのが「Ruler Of My Heart」で、あのOtisの傑作「Pain In My Heart」の元歌。Otis版に慣れ親しんだ後だったので、ちょっと軽く感じましたが貫録も漂う歌いっぷりはナカナカ。そしてアーマの自作にして、世紀の大傑作「Wish Someone Would Care」の登場です。シンプルなバラードながら、アーマ嬢のソウルフルな歌唱が絶品。劇的なドラム・フィルインにオルガン&女声コーラスも最高の形でアーマの歌を盛り上げます。また80年代にトレイシー・ウルマンもカッコよくカヴァーしたGirl Pop「Break-A-Way」もノリノリの傑作。ストーンズがグレイト極まりないカヴァーを残した有名曲「Time Is On My Side」も忘れちゃならない名曲で、メロディからしてホンマ素晴らしい出来。声量があって適度にハスキーな歌声はホント魅力的でスロウなど他もエエ曲がビシっと入ってます。中でもヴァン・マッコイの初期作品「Times Have Changed Me」やポピュラー・カヴァーの「Without Love」なんかも思わず聴き入る名唱。ここでもアラン・トゥーサンは「Take A Look」とチャック・ジャクソンの“Any Day Now”みたいな良曲提供です。サザン・ソウル爆裂前夜って感じのアーリー・ソウル感もエエ味が出てて良いです。またチェスに移る前に出された「It's A Man's, Woman's World」は題名から分かる通り、J.B.の名曲のアンサー・ソング。なんとJ.B.本人のプロデュースですが、女性版ってことで甘めに仕上がってるのが好感。
「最近では60年代再発はめっきり海外任せの状態。日本メジャーも本気でまたこんなの頼んます~」
Wish Someone Would Care.
Breakaway
time is on my side
まり
そろそろまたR&B聴かなくちゃ