The Jones Girls / The Jones Girls * 1979 Philadelphia International

にわかに脚光を浴びた南アフリカ。しかしながら知り得る知識は乏しく、ダイヤの原産国であるという情報ぐらいしか持ち合わせておらず、知ってる人もネルソン・マンデラくらいの情けなさ。でも南アフリカ出身の写真家、ノーマン・シーフは知ってます!センスのいい写真やなぁと思ったら、コノ人の仕事であることが多いです。フィリー・ソウル隆盛期に送り出されたのが、ノーマン・シーフ氏の超優秀フォトをあしらったジョーンズ・ガールズの1st。ダウンロード時代に突入し、LPサイズのジャケを眺めながら音楽を楽しむってことは無くなりつつありますが、こういったジャケを見ると一瞬“LPで聴きたいっ”って思ったりします。センスの良いジャケ・音楽がパッケージされると、ワンクラス上のアートが完成するぞっていう素晴らしき一例が本作。実はこのグループ92年の復活作(←内容はイイのにしょーもないジャケ)で知った後追いの人達ですが、めでたくコノ出世作も再発。上品でクールなグルーヴが堪能できる名品です。
さてこのジョーンズ・ガールズ。カーティス・メイフィールドなどのバック・コーラスなどで重宝されシングル(metroの優秀コンピに収録)を出したりするも、なかなか芽が出ず、ダイアナ・ロスのバック・コーラス参加がきっかけで見事ギャンブル&ハフの下へ辿り着いた人達。70年代末期ですので、サウンドもシグマ・サウンドの洗練された人的グルーヴも楽しめる好盤です。冒頭を飾る「This Feeling's Killing Me」が象徴的な素晴らしさで、フェンダーローズっぽいエレピに、クリーン・カッティング、グルーヴィーなリズムとクールな音にチャーミングでお洒落なコーラスが見事ハマります。途中、入ってくるストリングスの音もフィリーっぽくて最高です。シスター・スレッジみたいなディスコ調もありますが、「Show Love Today」のようなクールなダンサーも収録。Jay-Zのサンプリングで脚光を浴びたシングル曲「You Gonna Make Me Love Somebody Else」もナイス・グルーヴです。他にも、エクスケイプのカヴァーで知った大人のミッドナイト・スロウ(←意味不明)「Who Can I Run To」、スリー・ディグリーズ用の曲だったのかと思わせる「We're A Melody」、“Do anything You wanna do to me♪”とそそり立つフレーズで迫る「I'm At Your Mercy」と優秀ジャケの通り、楽しませてくれます。
「内容良し、ジャケ良しの見本みたいなアルバム。LP買って部屋に置きたくなりますわ」
This Feeling's Killing Me
まり
南アメリカもカメルーンも破れましたね