No More Comics / 内田裕也 * 1985 Warner

Man's World
no more comics

 行政刷新会議仕分け傍聴席にも登場し、民主党を鼓舞し、会場入りに使用した電子マネーをかざし「Pasmoだぜ、ヨロシク」と言い放った御大。ロックです。別に、歌が上手いワケでもなく、ヒット曲があるわけでもないのに、ロックンローラーとしてビカビカのオーラを放ち続けてきたこのオッサン。実に素敵です。個人的にも我々の未熟バンドを主催されている年末イベントに出演させていただいたりして、どれだけ感謝してもしきれない存在です。馬鹿にする人もたまに見かけますが、自分にとって永遠にリスペクトする存在でまず揺るぎません。ウドー音楽事務所に殴り込みをかけて逮捕された時も、都知事選に立候補した時もロックの視点で見ると天晴れ。最高です。オノ・ヨーコが絶賛したアルバム・カヴァーもアートな本作は、映画の方でも「水のないプール」、「十階のモスキート」、「コミック雑誌なんかいらない」と狂気の名作を連発してた時期の、過去の曲も交えた作品ながら目下最新アルバム。再発せんとおかしい名作です。
 前半のHudson River Partと題された部分は名作揃い。目玉は、なんといってもド頭で聴けるジョニー大倉作曲のグレイト極まりないバラード「Annie -For A Cheek Time-」です。鮎川誠とトルーマン・カポーティ・ロックンロール・バンドを従えてTVで歌った時の感動は今も忘れません。映画のキナメリ氏とも被さったそのダンディと狂気の間の表情は存在感抜群で、TVで音楽放映が影響力があった時代の最高の瞬間でした。“アニー、おぼえてるだろう”と始まる出だしから今聴いてもぶるっと震えます。また二ューイヤーロックフェスでオーラスで登場し歌ってる姿もカッコよかった「きめてやる今夜」はコンポーザー沢田研二の名を上げた名作で、後に松田優作も歌った名バラード。BOROヴァージョンも素晴らしい「テレフォン・ナンバー」や、レイモンド・チャイルドからインスパイアされたスタンダードな感じもイカす「長いお別れ」などスロウ中心に聴かせてくれます。Prospect Park Partとした後半部分は「俺は最低な奴さ」からスタート。ちなみに最近出た同タイトルの半生記インタビュー本は最大の理解者、近田春夫氏の仕事も光るメチャメチャ面白い本で無茶苦茶ながら本当にピュアな裕也さんの誰にも真似できない人生に惹かれます。さらに再びのBORO作品のレゲエ調ナンバー「湖中の女」、宇崎竜童作品「One Night ララバイ」と収録。そして最後は大野克夫の名作でショーケンの名唱でも知られる名曲「ローリング・オン・ザ・ロード」で激渋の締め。タイトルにある代名詞的R&R曲があえて未収録なのもミソです。
「愛すべき現役最古の真正ロックンローラー。ただの変なジジイやないです!」
内田裕也/アニー


ハドソン河の裕也さん




テーマ: 本日のCD・レコード | ジャンル: 音楽

Soul Children / Soul Children * 1969 Stax | Home | Hard to Earn / Gang Starr * 1994 Chrysalis

コメント

グレイトな存在

存在感が 違いますね!
フラトラのライヴを見に行った中島らもが 石を投げたら 内田裕也が「こらーっ」て追いかけてきたといううエピソードを思いだしま、した。
怒らしたら怖いというジジイは必要です。
「十階のモスキート」「コミック雑誌なんかいらない」は どこにでも いそうな男を ただならぬ雰囲気で演じてましたね。すばらしいロッカーです!

2010/05/02 (Sun) 23:43 | まり #- | URL | 編集

★まりさん
 普段、何気ない生活を送ってる男がストレスなどで猟奇的に変化していく男を演じたら右に出るものがいない裕也さん。映画もまた見たいですが、まだまだアホになって音楽界を恫喝してほしい貴重な存在ですね~ 好きですわ!

2010/05/05 (Wed) 00:26 | ezee #- | URL | 編集

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