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音系戯言

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For The Sake Of Love / Tashan * 1993 Sony

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 90年代に入ったときアナログ的感覚のソウル再構築が盛んに進みましたが、ニュークラシックソウルやら何やらと言いだす前から温故知新な力作を発表していたテイシャーン。伝統的なR&Bテイストに新しき感覚も盛り込んだサウンドが実に心地よく響いたこの3作目は今聴いてもやっぱりエエ作品。丁寧につくられた珠玉のラヴ・ソング集ですが、アップテンポからスロウまでテンポよく聴かせてくれます。しっかり魂こめてつくり込んだモンは長持ちしまっせといった事を証明するようなアルバム。
 まずツカミとなる1曲目「Tempted」からしてスタイリッシュなR&B登場で小躍りします。スクイーズのカヴァーですが、ストリングスやオルガンを加えた小粋にグルーヴするアレンジに精悍なテイシャーンのVoが乗るっていう何とも美味しい逸品。元々U.S.発の人やのに大陸的な音やなくて、繊細グルーヴやと思ったら、U.K.のグループ、ヘヴン17のマーティン・ウェアがプロデュースでした。日本人同様、古き良きソウルを大事にするイギリス的な感覚が見事融合し花開いてます。続いてもスクラッチ音も上手く織り込みながら生音ソウルでビシっときめる「Been A Long Time」、ブラコン的な香りも漂う中でミラクルズのサンプリングも嬉しいナイス・ミディアム「Ecstatic」と高得点を弾き出す充実の前半戦です。タイトル曲「For The Sake Of Love」ではジョセリン・ブラウンやタワサ・エイジーが華麗なコーラスでバックアップする中、気持ちが離れた恋人に懇願するラヴ・ソングを披露。中盤でもニュージャックスウィングの残り香漂うハネ系ビートにも心躍る「Love Is Forever」や、マーヴィン好きが如実に表れた70's エロ・グルーヴ体現曲「Romantically Inspired」と一切手抜きなしのハイ・クオリティ・サウンドがバシバシ投入。そして打ち込みのブリブリベースも気持ちええ「Control Of Me」を経て、マーク・モラレス&マーク・C・ルーニー手掛ける「Insane」が登場。デュエット・パートナーを務めるPenny Ford嬢の優秀アルバムにも別ヴァージョンが収録されていたナイス・ミディアムです。この時期の文明開花曲ともいえるMary Jの大傑作「Real Love」で名を上げたモラレス&ルーニーのナイス・サウンド爆裂です。そしてU.K.ソウル的な軽快アップ「All I Ever Do」の後、官能ソウル2曲で締め。しっとり歌いあげる「Love Of My Life」に、リオン・ウェア作のマーヴィン・クラシック「I Want You」でマーヴィンに負けじと男くさくも官能的に迫ります。ここではP-Funkの要人バーニー・ウォーレルもキーボードでバックアップ。
「残念ながらコレ以降、メジャーの作品が途絶えたテイシャーン。次も待ってたのに~」

Tempted




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