Let It Be / The Beatles * 1970 EMI

Roots Rock
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 解散前の作品としては大概アビーロードが名作と祭り上げられていますが、なんのなんの、私にとっての名作はむしろコッチ。昔映画を深夜放送で見て余計に魅力的なモノとなりました。それは人間のエゴや壊れかけのバンドをリアルに見せつけたモノで、緊張感溢れる張り詰めた状態の演奏の数々でした。うまく言えませんが、スーパースターであるビートルズも人間なんやと思わせてくれたヒューマンドラマが凝縮された、親近感が妙に沸いたアルバムです。故に名演が多く(私自身のバンドで実証済)原点に返ろうとモガき苦しむ様が最高に美しい曲群です。またBilly Prestonの参加もこの盤をハイクオリティーにしており最高のソウルフルなフェンダーローズを奏でています。オーバー・プロデュースやと揶揄されたフィル・スペクターの音処理も個人的には気に入っておりまして、本アルバムの決定版として近年発表されたネイキッド版よりもやはりコチラがお気に入りです。
 アルバムは劇中の声なんかも効果音的に残されていてそれもまたエエ感じです。ジョンとポールがアコギを弾いたため、ジョージがベースっぽいプレイ(←これがまた秀逸)を受け持つオープニング曲「Two Of Us」は朴訥とした雰囲気も素晴らしい傑作。この時期のジョンのベスト・ワークスとも思える「Across The Universe」も単純に美しい癒しの名曲。しかしながら何ぼ変わった趣味と言われようとベストトラックは「Dig A Pony」と「I've Got a A Feeling」。正にビートルズ・ソウルとでもいうべき泥臭くも美しいフィーリングは何度聴いても鳥肌がたつ逸品で4人の演奏のマジックをまざまざと見せつけます。シングルで発表されたタイトル・トラック「Let It Be」はジョージのGソロも違ったアルバム・テイクですが曲の素晴らしさは言わずもがなで、こちらはビートルズ・ゴスペルとでも言うべき大ヒット。また賛否ありますが馴染み深いストリングス入りの「The Long And Winding Road」はやっぱ心の琴線を直撃します。物悲しささえ漂う初期に立ち返ったロックンロール「One After 909」、「Get Back」は初期の切れ味には劣りますが熟練の味も感じる味わい深さも楽しめたりします。
「ネイキッドを聴いて、さらに愛着を感じた本アルバム。人間ドラマですわ」

Let It Be


テーマ: 本日のCD・レコード | ジャンル: 音楽

Foundations Of Funk (A Brrand New Bag 1964-1969) / James Brown * 1996 Polydor | Home | Andree Marlrau Live / 萩原健一 with Andree Marlrau Band * 1985 bourbon

コメント

なすがままに…

トラックバックにコメント、ありがとうございます。ビートルズ・ソウルという表現はいいですねぇ。
私は、曲もさることながら「LET IT BE」でのプレイヤーとしての4人が好きですね。

2005/08/10 (Wed) 00:53 | Blue1981 #DFpZeuu2 | URL | 編集

 先日は当方のブログへコメントいただきありがとうございました。「レット・イット・ビー....ネイキッド」はわたしのようなオッサン世代にとっては、やはりこちらは「オリジナル」という気がいたします。なんといってもこれで勉強した訳ですから、今更、違う教科書だされてもなぁって感じ(笑)。ただし、これ以降の世代はどうなることか、「レット・イット・ビー」といったら、ふたつアルバムか存在する訳ですから....。あと、ビリー・プレストンですが、私、下手なバンドでキーボードやってことが、ちょこっとあるんですが、いくら練習してもああいうノリはでなかったです。譜面通りに弾いているのにどうしてなんだろうと、あの頃は素朴に頭抱えてました(笑)。

2005/08/22 (Mon) 09:32 | webern #EOjfZBVg | URL | 編集
ビリー・プレストン

おおきに! ほんとにこのセッションでのビリー・プレストンの存在は大きいと思います。収録曲ではないですが(Nakedは入ってるか・・)Don't Let Me Down等エレピ抜きには考えられないです。余談ですが、わたくし「Get Back」なるブートまで手を出しておりました・・

2005/08/23 (Tue) 03:22 | ezee #- | URL | 編集
リミックスよりリマスターを

こんにちは。おじゃまします。

ビートルズのメンバーと関わりもないような世代も違う人の手によるリミックスなんてどう思いながら聴けというのかなぁ、って思いますね。

でもジョージのヘナヘナの曲がシャキっとして意外と気持ちいいなってのは感じまして、もしかしたらオリジナル「Let It Be」にうす~くベールを剥がすぐらいのリマスタリングを施せば素晴らしいのでは?とか想像しちゃいました。なんしか全然裸じゃないネイキッドよりそっちを断然聴きたいな。って「Let It Be」をCDで聴いたことがないのだけど、音はどうなのですか?

2005/08/30 (Tue) 15:36 | mojo #.M2pnQAE | URL | 編集
remaster

まいどっす
オリジナル版は10年以上前に
ジョージ・マーチン監修の下、当時としては
画期的な音でオリジナルを損ねない忠実な音だと思いました。ただThe Bandのremaster等を聴くと21世紀版ReMasterがそろそろ必要かな・・と感じます(特に音圧面)
現行版でも文句は無い出来であることは未だに思います!

2005/08/30 (Tue) 23:53 | ezee #- | URL | 編集

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トラックバック

 話題の新作(?)である。ビートルズ名目上のラスト・アルバムである「レット・イット・ビー」から、毀誉褒貶の激しいフィル・スペクターによってプロデュースされた部分を最新のデジタル技術を使って、その痕跡を消し去る....というコンセプトが話題になっているアルバムで、

2005.08.22 (Mon) 09:35 | Blogout

プリーズ・プリーズ・ミーザ・ビートルズ 東芝EMI 1998-03-11売り上げランキング : 6,920おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools 63年にリリースされた記念すべきデビューアルバム。彼らの出世作となったセカンドシングルをタイトル曲としてフィーチャー、トップアイ

2005.08.29 (Mon) 09:55 | School of Rock

語り尽くされてはいるけれど、やっぱりCCCDとか例の輸入盤の話とか、アホかと思う。レコード業界は浅まし過ぎるんじゃないのか? 継ぎ接ぎだらけのリミックスとか、全く聴く気になれないDisk.2とか、なんとかならんかったんかな? それにジャケットも…。「across the univ

2005.08.30 (Tue) 15:26 | Got My Mojo Workin'

「Beatles/レット・イット・ビー」:ザ・ビートルズ:1970年今日は何の日だと会社の人たちに聞いた。でも答は返ってこなかった。今日は、いろんな角度からジョン・レノンのことが書かれるのだろうと思う。私は、ザ・ビートルズの後期は作りすぎていて、どちらかというとあ..

2005.12.10 (Sat) 10:23 | ♪♪まいんど・げーむす♪♪
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