Cocktail / Original Motion Picture Soundtrack * 1988 Elektra

暇を持て余してた時期、ラジカセ持っていった浜辺でダラダラ過ごすってことをよくしてました。今から思うと何て平和な日々やったんやとつくづく感じます。なんせ携帯もアホみたいにデッカい時でしたから、貧乏な我々仲間内も誰一人所持してる奴はおらず、何処いってもノンビリ過ごせたもんです。そんなとき砂まみれのラジカセでよ~く鳴らしてたのがこのサントラ。ほんま一時、なんやゆうたらこのサントラかビーチボーイズのベストでした。この映画「カクテル」はトム・クルーズの男前さも手伝って大ヒット。そのころのトムは「ハスラー」なんかにも出演していて、友達でもバーテンダーに目指す奴やらも出てきたり、プールバーが流行ったりと、なんせ影響力絶大でした。このサントラも結構ええ曲入ってました。
本作でまず真っ先に思い出すのが「Don't Worry, Be Happy」と「Kokomo」。前者はBobby McFerrinの一世一代の大ヒットで、なんとも幸せな気分というか能天気な気分になれる癒し曲です。口笛を効かせたVo多重録音が印象的です。そして後者はThe Beach Boysの久々の大ヒットでした。ブライアン抜きの曲でしたが、マイク・ラブがええ味出してます。サビのカールのVoラインもシビれる名曲です。旬の人では、ブラック・フィーリングを上手く取り入れ大ブレイクしたRobbie Nevilの「Since When」が収録。SWVやデスチャとも仕事してますが、ジェレミー・ジョーダンとの名仕事は忘れられません。テキサス魂炸裂のR&RバンドThe Fabulous Thunderbirdsの「Powerful Stuff」はジミー・ヴォーンのストラトと共にキム・ウィルソンのハゲ頭も熱い作品。ロッケンロー系では、Ry Cooderがエルヴィスの「All Shook Up」、John Cougar Mellencampがバディ・ホリーの「Rave On」、ド派手にキメたThe Georgia Satellites のスウィンギング・ブルージーンズ・カヴァ「Hippy Hippy Shake」と、それぞれのスタイルでR&Rクラシックを披露。他にはStarshipの結構しょーもない「Wild Again」や、ご陽気なカリビアン・テイスト曲Preston Smith 「Oh, I Love You So」なんかも入ってます。しかしながら憎いのは最後はLittle Richardの「Tutti Frutti」のオリジナル録音でバシッと締めってとこ。ええとこ全部かっさらうって感じ。聴き終わる前にグッと血圧急上昇です。
「まだ平和でええかげんだった、80年代後半。景気は良いに限りまんな~」
The Beach Boys - Kokomo
ryo
BB5