Let The Truth Be Told / Laura Izibor * 2009 Atlantic

思わず「ロ~ラ~ッ!」と西城秀樹ばり(←古い)に大絶叫してしまった、グレイト極まりない逸材がまたもや登場。既にいろんなトコで話題沸騰ですがマジで悶えること必至です。まだ21才だというのに、アルバム10枚目みたいなこの堂々たる歌いっぷりはどうしたことでしょう。近年ではエステルやクリセット・ミッシェルなど新感覚ながらソウルの真髄を伝える頼もしい女性陣の登場がありましたが、ここにまた大喜び万歳三唱のアーティストが出てきてくれました。U.S.アトランティックの契約ながらアイルランド・ダブリン出身という彼女ですが出身地など関係ありません。ティーンの頃からキャンディ・ステイトンやアレサ・フランクリンに傾倒していたという、「どんな中学生やねんっ」と思わずツッコミを入れたくなる渋い趣味で育ったお姐ちゃんです。しかしそれはソングライティングや歌唱にもしっかり好作用しており全編バリバリのリアル・ソウルが貫かれてます。アトランティックがアレサ・フランクリン、ロバータ・フラックに続くニュー・スターというのも納得のNewレディ・ソウルです。
制作4年という満を持しての全曲自作のデビュー作ですが、濃厚な内容には真剣に唸らされます。冒頭に収められた1stシングル「Shine」でローリン・ヒルやアリシア・キーズに通づるブッとい歌唱がすぐに堪能できますが、次に登場の「Don't Stay」での真の大物であることを確信できます。何といっても曲が良いです。必聴。「If Tonight Is My Last」も弦を巧みに配したアレンジが、ローラ嬢の真摯な歌唱を一層引き立て鳥肌モンの仕上がり。続く説得力抜群の感動スロウ「What Would You Do」も絶品で、どう考えても非の打ちどころが無い内容に茫然としてしまいます。普通アルバム中2~3曲、エエ曲あったら“当たり”なのに、この連続安打には全世界ソウル・ファンが舌を巻きます。後半に鎮座するサザン・ソウル丸出しの「I Don't Want You Back」も文句無しで、ラリー・ゴールドの弦アレンジからグラディス・ナイト彷彿の節廻しまで完璧状態で突き付けられます。ゴスペルチックに決めるオルガン&コーラスがたまらんラストの「Mmm...」までエゲつないクオリティで進みますが、日本盤ボートラはDJ Premier Remixの「From My Heart To Yours」が嬉しい追加。ザラつき感アップの好ミックスです。
「息づかいひとつにまで耳を凝らしてしまうソウルフルな歌いっぷりに惚れぼれ。ホンマええ女でっせ。」
Don't Stay
hidekichi
なるほど