What's Going On / Marvin Gaye * 1971 Motown

Motown
whats going on whats going deluxe

 鉄板アルバムです。なんやかんや、うだうだといっつも書いてますが、いつ聴いてもテンション上がるってのは意外に少ないもんです。鉄板の要素は、まずサウンドがごっつい気持ちエエってこと。これは外せません。なんぼ歌やメッセージやらが良かっても音に酔えんと鉄板になりえません。そんな意味では正に鉄板なのはマーヴィンの金字塔である本作。モータウンが輝かしい時代を築いたデトロイト・サウンドから脱皮しニューソウル期に入った頃にブチ放たれたコンセプト・アルバムです。社会情勢が不安になってくると、マーヴィンやカーティス、ジョン・レノンあたりのメッセージ性を持った作品が再注目されますが、コチラは全音楽ファンから長年に渡ってオールタイムで支持されている圧倒的名盤。60年代のシングル至上主義であったモータウン中枢幹部の思考回路を混乱させたほど支持された歴史的アルバム作品です。これまでいわゆるヒッツヴィル・サウンドと呼ばれる黄金のモータウン・サウンドが主体でしたが、トレンド感も薄れてきたため、ミュージシャン側がイニシアチブを取って制作がされ始めた頃の作品。明らかにそれまでのモータウンの音とは違ったモノになっていて、最初頑なに会社がリリースを拒んだほど。肝はマーヴィンの歌のきめ細かい多重録音とコンガやストリングスを多用した絶妙のアレンジ、そしてジェイムス・ジェマーソンの激グレイトなベース。また画期的だったのはそれまで明らかにされなかったミュージシャンをクレジットした点で、謎の多かったモータウンの演奏陣も徐々に明らかになってきます。
 そんな誰もが認める名作ですが鉄板曲が3曲も収録ってのが素晴らしい所以。戦争の理不尽さを説く世紀の傑作「What's Going On」、環境問題を美メロに乗せた「Mercy Mercy Me (The Ecology)」、社会情勢の不安をダークな絶妙ファンク・グルーヴで歌った「Inner City Blues」はアホほどカヴァーもされている本作で核となる国宝級トリオ。今でこそエコやエコやとウチの会社も含めCSRで何処でもアホみたいに言ってますが、30年以上前から環境問題に着眼していたマーヴィンはやっぱ偉大です。他にも、ジャジーに迫る「Save The Children」や、7分間にも渡ってラテン的にグルーヴする「Right On」もニューソウルの香りプンプンでたまりまへん。
そしてデラックス・エディションとなる得用2枚組は、本作を皿の底まで舐め尽くせる企画盤。まず本編のL.A.ミックスとは全く異なる生々しいデトロイト・ミックス9曲。殆ど別テイクといっていい驚愕の音像で、正式版の煌びやかさには欠けるものの武骨さが押し出た音は黒さ満開です。一方、発表当時のライブ12曲も聴きモノで、完璧主義のマーヴィンが不満足な演奏にやり直しまでする痛々しさまで感じる記録。しかしながら生々しいマーヴィンの歌やジェイムス・ジェマーソンの貴重なライブ・プレイは聴きもの。さらにコンガ効きまくりの別感触「What's Going On (Single Version)」や「Head Title」として収録の“Distant Lover”の原曲など、正にデラックスなシロモノが。マーヴィンファンは必携です。
「人間の良心が示された傑作。マーヴィンの天才ぶりも存分に味わえます!」

"What's Going On "


Mercy Mercy Me



テーマ: 洋楽CDレビュー | ジャンル: 音楽

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コメント

マーヴィン・ゲイ

実はマーヴィン・ゲイの「WHAT'S GOING ON」
聴いてソウル・ミュージックが好きになり
ここから マーヴィンのモータウン諸作品 聴きまくり
ファンク・ブラザースのリズムに痺れ 
ソウルの醍醐味を知った次第です
又重い社会的メッセージを多く含め見事な
サウンドを築いたマーヴィンのアルバム
{WHAT'S GOING ON}は永遠に輝き続ける
 名盤に御座います。

2009/03/09 (Mon) 00:49 | ナルダン珈琲店主 #- | URL | 編集

★ナルダン珈琲店主さん
 「what's going on」はファンク・ブラザーズが真の実力を発揮したアルバムですね。もう聴いてると恍惚の世界に突入します。これは今も一緒。
ブラック・ミュージックの気持ち良さを伝える為のサンプル盤みたいな名作っすね~

2009/03/09 (Mon) 01:16 | ezee #- | URL | 編集
鉄板(笑)

言う事無いっすよね。このDX editionが出た時はLPもCDも持ってたけど、当然何の迷いもなくレジに並びました(爆)。

しかしこのコンセプトはこの1枚で終了してしまいますよね。この後はどんどんエロ志向に突き進んで行っちゃいます。

MotownがHollywoodに遷っちゃうので、【Let's Get It On】以降はバックのメンバーも変わっちゃってサウンドもかなり変化しますね~。

Motown25周年の『What's Goin' On』のエロさとかっちょよさには脱帽でした。しかしその1年後に亡くなってしまうとは...

2009/03/09 (Mon) 01:50 | hidekichi #/mpkj4iI | URL | 編集
メッセージも知らずに

日曜の朝は「ホワッツ・ゴー・イン・オン」と「レッツ・ゲット・オン」を聴いてました。
なにか妄想をしてたのでしょうか・・・


いまだに歌詞の内容は理解してませんけど、またじっくり聴いてみます。

2009/03/09 (Mon) 20:41 | まり #- | URL | 編集
デトロイトの革命

かも知れませんね、これは。
DE、聴いてないんです・・・

2009/03/09 (Mon) 22:59 | Substitute #- | URL | 編集

★hidekichiさん
 私も迷うことなくDX版は購入でした!
ぎりぎりマーヴィンはリアルタイムで接しられました。それはグラミーの「セクシャル・ヒーリング」。もう最高でしたよ。
久々にこの前、TVの再放送観て、改めて感動しました!
“その後”のマーヴィンは、ぜひ聴きたかったです~

2009/03/11 (Wed) 22:02 | ezee #- | URL | 編集

★まりさん
 レッツ・ゲット・イット・オンで妄想とは、オツですな~
こちらはかなりセクシャルでっせ~

2009/03/11 (Wed) 22:03 | ezee #- | URL | 編集

★Substituteさん
 いや、まさに革命です!
モータウンがさらに息の長いレーベルになったのも、本作があったからこそ。ぜひデラックス版も、どうぞ

2009/03/11 (Wed) 22:05 | ezee #- | URL | 編集

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