The Way It Is / Keyshia Cole * 2005 A&M

00's Female R&B
keisha way



 カスれた哀愁味を帯びた声がなんとも魅力的なキーシャ嬢。オークランドのゲットー出身で、家庭環境に恵まれず孤児院で育ち逆境から這い上がってきた苦労人です。よくMary J. Bligeとの類似性をよく指摘されていて確かに似たアプローチですが、歌の上手さやダイナミックさではキーシャ嬢の方が個人的には好み。何といいますか、突き抜け感が一枚上手って感じで感情表現がリアルに響きます。なんせMary J. は最近の諸作にはデビュー時のときめきを感じませんでしたので、キーシャ嬢には頑張ってほしいところです。全世界待望の3rdアルバムも発売目前に控え、次なる飛躍の期待も込めて今さらながら1stデビュー作の紹介です。
 やはりキーシャに一発で一目惚れしたのは本作で聴いた傑作スロウ「Love」。正直、ここ数年間の新作R&B諸作ではズバ抜けた名曲であったのでこの1stが日本盤さえ出ない状況が暫く続いたのは信じられんくらいでしたが、「遅いわっ」と突っこみたくなるほど後になって日本でも発売され“めでたし、めでたし”です。とにかく、本作収録の「Love」は絶妙のアレンジで、叶わぬ恋を狂おしいくらい切なくソウルフルに歌い上げた非の打ちどころが無い名曲。何十年経っても聴き続けられるであろう傑作で、グラディス・ナイトあたりにカヴァーもしてほしい彼女の代表曲であることは間違いございません。正直、最初はこの曲ばっか聴いてましたが他の曲にも聴きどころが多いナイスなアルバムです。注目はジョン・レジェンドが曲を書き、カニエが気合の入ったトラック(ソロモン・バーク曲使用)を提供した「I Changed My Mind」でハンドクラップが粋にキマる中、クールにキーシャ嬢が歌い込むナイス・トラック。クルーシャル・キーズが手掛け先行カットされた「(I Just Want It) To Be Over」や、ヒット・メイカーSean Garrettが手がける「Guess What ?」はJadakissも参戦しトレンド的浮遊感漂う曲ながらたいしたインパクト無し。今様トラックで光るのはアコギループに変則ビートが心地良くハマる「Down And Dirty」。コレは実にクールです。やはりカッコ良いのは、また70年ソウルの香りをふんだんに取り入れた“Love Jones”引用の「Love, I Thought You Had My Back」、Jay-Zと同ネタのボビー・グレン使いの「You've Changed」や、Eveを従えルーサー・ヴァンドロスのNever Too Muchをアップデイトさせた「Never」なんかで、ヒップホップ・ソウルの真髄を見せつけてくれていてシビれます。またスロウでは「Love」が凄すぎて正直、他の曲が凡作に聴こえてしまいますが「I Should Have Cheated」などはキーシャの熱唱も光る佳作です。
「切なさを表現したら最近ではピカイチの逸材。これからもシビれさせておくんなはれ」

LOVE



テーマ: HIPHOP,R&B,REGGAE | ジャンル: 音楽

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