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音系戯言

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Album No.1 / The Spiders * 1966 Philips

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 残念ながら引退となった井上尭之さんと仲良くしてる人が会社の先輩にいて、その先輩から「コレ聴けっ」とよく貸されるのが自分が知らない時代の日本のロック・アルバム。失礼ながら色々借りても、60~70年代前半くらいのものは古さを感じてしまってあまり共鳴することなく返してしまう事が多く先輩にもがっかりされるのですが、カッコよくてブッ飛んだのも少しばかりありました。それがゴールデン・カップスとこのスパイダース。GSなどリアルタイムで経験してないもんですから、当時の歌謡曲に毛の生えたようなもんという認識でロクなもんが無いって思ってましたがコレを聴いて「日本も負けてないやんけ~」と驚きでした。私と同世代の雑誌編集者の松永良平さんの言葉をそのまま引用すると「すべてが先鋭的。1曲目からかまいたちのように空気を切り裂く快感がある。ぼくらがGSを知るときに、一番欲しかったモノがここにはある」と言ってましたが、協調同感しまくりです。音のミックスこそややアンバランスですが、そんな事などブッ飛ばすパワーと本物志向がここには存在。メンバーは70年代以降もシーンで活躍する強者ばかり。日本のエリック・バードン並みに今もソウルフルな歌を聴かせる堺正章、アイドル的な井上順のダブルVoに、ジュリーにショーケン・宇崎竜童らのバックでいぶし銀ギターを奏で続けた井上尭之、センス抜群の曲作りでクラブ・シーンにも評価が高いかまやつひろし、「太陽にほえろ!」など数多くのサントラでアレンジを手がけジュリーの多くのヒット曲を手掛けたキーボード大野克夫らが在籍してたスーパーグループです。
 やはり凄いのは1曲目から稲妻直撃の傑作「フリ・フリ'66」。当時のストーンズやビートルズに引けを取らない先進的でソリッドなサウンドは、他のGSと呼ばれる甘ったるいサウンドとは一線を画したものです。パンクさえ感じるガレージ的な田邊昭知の攻撃的なドラミングに、グイグイ迫る加藤充のベースが食い込むイントロからしてシビれます。日本のグループとしてのアイデンティティを高める3・3・7拍子を引用したビート・パターンも実にカッコええ展開でかまやつさんのセンスに脱帽です。続くかまやつひろし作のメロウな「ノー・ノー・ボーイ」も名作。海外でも評価されたのが頷けるメロウなテイストもキラリ光ります。マージー・ビート風の「ヘイ・ボーイ」や、初期アニマルズも感じる大野克夫のオルガンも渋い「ワンス・アゲイン」や、アルバム・ラストを締めるタイトな「ゴー・ゴー」なんかもキンクスあたりを感じさせるサウンドでなかなかです。また全ての曲がオリジナルであるってのも凄いです。他のGSが殆どあてがいのロックもどき歌謡曲を演奏してたのにスパイダースはこの辺からしてホンモノであったといえます。
「後に完全に商業主義に乗っかったというGSブーム。黎明期のホンマもんがコレですわ」
フリフリ




The Spiders - Around & Around

Comments 4

samyu

もうすぐムッシュのアルバムが出るのですけれども、
「ノー・ノー・ボーイ」今井美樹さんとデュエットですのん!
楽しみで、絶対買いますよ~~~。

2009-02-08 (Sun) 01:28 | EDIT | REPLY |   

hidekichi

懐かしい!

私の場合4つ上の姉がいた影響もあり、GSは結構知ってます。年代的には小学校に入ったか低学年ぐらいだったでしょうか?
バンド解散後は芸能界を引退するか俳優に転身する人が多い中、この2バンドは実力派でしたからねえ。

井上尭之さんは引退してしまったんですね。Water Band懐かしいなあ。
お疲れ様でした!

2009-02-10 (Tue) 01:13 | EDIT | REPLY |   

ezee

★samyuさん
 ムッシュ、新作でノー・ノー・ボーイっすか!
お元気っすね~。まだまだバリバリ演ってほしいですわ~

2009-02-10 (Tue) 01:56 | EDIT | REPLY |   

ezee

★hidekichiさん
 GSはリバイバルでしか知りませんが、懐メロ感ばっかしで心ときめきませんでした。でもカップスとスパイダーズは、ちょっと違いましたね~ ほんまカッコええと思える音でした。
しかし井上さんの引退宣言は残念です~

2009-02-10 (Tue) 02:00 | EDIT | REPLY |   

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