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音系戯言

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The Best Of Guru's Jazz Matazz / Guru * 2008 Virgin

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 「へっへっ、最近グールーのアルバム買いましてん」とポロッとこぼした若手スタッフ。「それは趣味がええな。よーしっ、ええから貸せ」と即持ってこさせました。そんな事で会社のヒップ・ホップ好きの連中から、コンプライアンス無視の優位的地位乱用でジャイアン的に借りている最近の音源。一応、「スタンプ制にしたるさかい、俺に貸したアルバムが5枚毎にラーメンおごったる」と迷惑そうなスタッフをなだめています。その中で、久々に聴いたのがギャング・スターの激渋MCのソロ・プロジェクトJazz Matazzの音源。若手スタッフにしたらクラシックを聴く感覚で買ったようです。最近やと思ってったこの革新的なプロジェクトも、スタートから既に10年以上経っとったワケです。シリーズ全ては聴いてませんでしたので、既聴曲も含めえらい新鮮でした。90年代当時はトレンド最先端だったジャズ音源をサンプリングしたヒップホップでしたが、このプロジェクトはプレイヤー本人による生演奏をバックにラップをキメるってのが斬新なトコロでした。
 さて本作は今までのシリーズ3作からの代表作に加えリミックス等を加えたモノ。今やアンダーグラウンドになったJazzyなHip-Hopですが、やはりこの辺の音は絶品でグールーの武骨なフロウとの相性も抜群です。そして個人的にも嬉しいのが劇的な93年の名作1stからの6曲の選出。最初に聴いたとき興奮で鼻血が噴火状態となったRonnie Jordan & Dee C. Leeとの大傑作コラボ「No Time To Play」から最高すぎるスタートです。Lonnie Liston Smithのクールすぎるピアノも激カッコええ「Down The Backstreets」、Donald Byrdのミュートしたペットも渋い「Loungin'」(←ボートラの「Jazz Not Jazz Mix」も最高)などアルバム自体が必聴を再確認。何といってもこのモノトーン感覚のザラついた質感は最高です。また95年2ndのトラックも絶好調で、なんとRamsey Lewisを引っ張り出しBahamadiaとのいぶし銀対決となった「Respect The Architect」、当時一聴で気に入ったJamiroquai参加の「Lost Souls」、Courtney Pineのサックスも光る「Choice Of Weapons」は緊張感溢れるナイス・トラックですが、Chaka Khan & Branford Marsalis参加の「Whtch What You Say」は惜しい出来。ソウル度を増した3rdは「スルーしてた私がアホでした」と悔やむカッコええ曲がどっさり。Angie Stoneがフックを奏でる中、ギャング・スター彷彿のチョップ・サウンドでクールに迫る「Keep Your Worries」、合わんワケがないThe Rootsとのコラボ「Lift Your Fist」、ビリー・ホリデイを想起させるErykah Baduとの「Plenty」と実に高品質。ボートラとなる2000年のサントラ収録曲でN'Dea Davenportのフックに淡々と絡むBobbi Humphreyのフルートがクールすぎる「Choices」も嬉しいチョイス。やはり肝は空気を一変させるGuruの激渋ラップで、Jazzyな音に見事なマッチングです。
「地道に素晴らしいGuru氏の仕事っぷり。ギャング・スター復活もお願いしたいもんですわ」

No Time To Play


''Loungin'' by Guru & Donald Byrd.


Comments 2

goldenblue

GURUのJAZZMATAZZは、ワタシが持っている数少ないラップのアルバムです。他はアレステッド・デヴェロップメントくらいです。やっぱり生の音、ってのがいいのかなぁ。2ndや3rdも聴いてみたくなりました。

2008-11-09 (Sun) 01:32 | EDIT | REPLY |   

ezee

★goldenblueさん
 90年代前半の爆発し続けるHip Hopの魅力はえげつなかったです。guruが実行した「ほんまもんの音やったら、もっと凄いんちゃうか?」という方法論は大成功でした。同時進行での本体、ギャング・スターも奇跡の傑作連発で最高でした!

2008-11-11 (Tue) 02:22 | EDIT | REPLY |   

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