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音系戯言

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Money And Cigarettes / Eric Clapton * 1983 Warner Bros

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 今でもそうかもしれませんが、自分がガキ丸出しの頃に皆が手を合わし「神様」と崇められていたクラプトン。90年代以降も「アンプラグド」やバラード・ヒットとモテオヤジ的風貌も受け新たなファン層も獲得して、今も絶大なる支持を得る存在として君臨です。リアル・タイムで新作として聴きだしたのはこの辺からで、その渋い歌声やヤケに大人に感じたカッコいい音楽スタイルに惚れぼれしました。クラプトンの代名詞でもあるヴィンテージ・ストラトキャスター“ブラッキー”から奏でられるサウンドも実に艶っぽく、お得意のセンター&リアの絶妙なハーフ・トーンも絶妙です。ザ・バンドやデラニー&ボニーにも影響を受けた、リラックスした南部調の音楽に見事に溶け合っています。しかし、この後の80's諸作は陳腐なシンセ導入の変なアレンジ曲続出のがっかりの連続で、プロデュースにかみだしたフィル・コリンズなんかにも「いらんこと、すなっ」と感じたもんでした。その迷走ぶりは、逆に家にあった70年代レイドバック諸作を余計と魅力的なものに感じさせる皮肉なモンでした。しかし好きだったサザン桑田もイチ押しだったクラプトンだけあります。ここらのカッコ良さは尋常ではありません。 
 制作された面子も大充実で、メンフィス・スタックスの重鎮ドナルド・ダック・ダン(b)、マッスル・ショールズのフェイムで活躍したロジャー・ホーキンス(dr)、スライドの達人ライ・クーダー、クラプトン・バンドに暫く在籍し昔「クラプトンが弾いてるもんや」と思ってコピーしてたカントリー・スタイルの名手で鍵盤もこなすアルバート・リー(key,g)とナイスな布陣です。勿論、プロデュースはウィルソン・ピケットやアレサ、オールマンBros、ロッド・スチュワートなど数々の名作を手掛けた重鎮トム・ダウド。アルバムはモダン・ブルース・スタイルで演奏される「Everybody Oughta Make A Change」で渋く幕開け。どブルースは正直しんどいですがこのライト感は格別です。シンプルにスイングする「The Shape You're In」も実に渋い出来。そして何といってもコレがあるから本作の価値が個人的にグッと上がる穏やかなレイドバック・ミディアム「I've Got A Rock N' Roll Heart」が登場。何年経っても飽きない傑作で、曲中に素晴らしい味付けとなるハモンドも効果的で最高の一言。続く70年代的な「Man Overboard」や自作バラード「Pretty Girl」は目立ちませんがジワジワ染みる佳曲。タルサ・タイムみたいな感じもGoodな「Slow Down Linda」に続いて、最後はアニマルズの"The Story Of Bo Diddley"でも歌われたジョニー・オーティスの大傑作R&B「Crazy Country Hop」で賑やかに締め。
「クラプトンの中では地味な位置づけの本作ですが、自分の中ではド真ん中ストライク。この枯れた感じがやっぱたまりまへん」

I've Got A Rock N' Roll Heart


Comments 2

まり

このあたりのクラプトン知らないですが、良さげですね。
私はクリームから入ったので、レイドバックを理解するのに大分時間がかかりました。

クラプトンは最初から大スターだけど、ようこんだけ変われるスゴイ人ですわ。

2008-09-19 (Fri) 21:46 | EDIT | REPLY |   

ezee

★まりさん
 最初、私にとってクラプトンはレイドバックしたおっさんでした。南部っぽいアプローチはザ・バンドやらに通じていて、ごっつい好きです。声も渋いですしね~

2008-09-21 (Sun) 01:07 | EDIT | REPLY |   

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