The Very Best Of Aretha Franklin Vol. 1 & 2 * 1994 Atlantic Rhino

Atlantic, Stax
868.jpg aretha vol2

 アトランティック・レコードの功労者“ジェリー・ウェクスラー”氏が亡くなったと新聞で読みました。50年代に当時のインディであったアトランティックに入社し、レイ・チャールズやらルース・ブラウン、ラヴァーン・ベイカー等を積極的に売り出し、ジェリー自身が生んだ言葉「Rhythm and Blues」の発展に大きく貢献した人です。60~70年代もアトランティックに在籍しメンフィスの名門「STAX」を傘下に収めたり、アレサ・フランクリンを大スターにしたりと非黒人ながらブラック・ミュージックの立役者として君臨。昨年も驚愕のアレサ未発表曲集をリリースし健在ぶりをアピールしてましたが往生されました。でも91歳まで生きられたってことで、「ご苦労はんでした!」と言いたいところです。ここはひとつ、手塩にかけたアレサの名曲群と共に功績を讃えつつお別れです。
 60年代、そこそこの評価を得ながら伸び悩んでたアレサに「ワシんとこ、来い」とアトランティックに入社させ南部に連れて行き「ソウルの女王」として開花させたのが、このジェリー爺でした。そこからの快進撃を端的にこの2枚はまとめ上げてます。信頼できるプロデューサーであるジェリーの下、才能を爆裂させたアレサのこの10年は正に神がかり的です。名盤1stについては以前書きましたが、勿論他にも傑作ウジャウジャです。2作目以降では、堂々たる歌唱がカッコええ「Baby I Love You」、ドン・コヴェイ会心の「Chain Of Fools」、キャロル・キングの「A Natural Woman」、自作スロウ「Ain't No Way」に「Call Me」、旦那との共作「Think」、ゴスペル色全開の「Spirit In The Dark」、安室ちゃんも取り上げた「Rock Steady」、ニューソウル的に粋さも増した「Day Dreaming」に「Angel」と名作の嵐です。お得意のカヴァーも凄まじくオリジナル以上とも思える作品も。Don Covey 「See Saw」、The Beatles 「Eleanor Rigby」、Dionne Warwick 「I Say A Little Prayer」、The Band 「The Weight」、Elton John 「Border Song」、Jerry Butler 「Brand New Me」、Lulu 「Oh Me Oh My」、Wilson Pickett 「I'm In Love」と、どれを取っても1級品。中でもBen E. Kingの「Don't Play That Song」は絶品で、今やコッチの方が有名なくらいな最高の仕上がり。またベストならではのシングル・オンリー曲も収録。Thelma Jonesのファンキー・カヴァー「The House That Jack Built」、個人的にはS&G版よりよく聴く感動大作「Bridge Over Troubled Water」、Ben E.ヒットのファンキー調理「Spanish Harlem」、激ゴスペル解釈が凄いMarvin & Tamiの「You're All I Need To Get By」、オリジナル小ヒット「Master Of Eyes」と見逃せん名曲が随所に。そんな事でジェリー爺と組んだ珠玉の作品群は永遠です。ジェリーの最も印象的なエピソードは、人種差別も横行してた昔のアメリカ南部で「バスや施設は隔離されても、電波まではさすがに無理な筈だ」とラジオを有効的に利用しエキサイティングなソウル・ミュージックを非黒人にまで積極的にプロモーションしたこと。こういう偉大な人がいたからこそ、数々の優秀な黒人音楽が埋もれることなく世界的に広まったと言えます。
「さすが!偉いぞ! ジェリー爺! 本当にお疲れさまでした。」

Bridge over Troubled Waters


テーマ: 洋楽CDレビュー | ジャンル: 音楽

Best Fiction / 安室 奈美恵 * 2008 Avex | Home | Shut Down Volume 2 / The Beach Boys * 1964 Capitol

コメント

ジェリーさんの御冥福をお祈りします!
そして、このコンピは無敵ですね!友人にダビングしてもらったもの持ってます♪ストライクど真中です(笑)
何時の時代も関係無く彼女の声ときたら♪サイコーですね!今日はこれをお休みソングにします。って寝られないか(爆)

2008/08/17 (Sun) 14:38 | リュウ #- | URL | 編集

ezeeさん こんにちは

アレサは最高ですよね!
と言いつつも彼女のオリジナル・アルバムは1枚も所有しておりません(汗)
恥ずかしい限りです・・・
いい加減に買わないといけませんね!

ご指摘のように、ジェリー・ウェクスラーの功績は絶大です。
遠い日本の私達までもが、アレサのような素晴らしい音楽を聴くことが出来るのは彼のおかげかもしれませんね!

2008/08/17 (Sun) 18:16 | POPOSUKE #a..rZEQk | URL | 編集

ezeeさん、残暑お見舞い申上げますm(_ _)m 今日は涼しいですね。
丁度、アレサを聞いてたとこで、ジャスト!のブログでした。

2008/08/17 (Sun) 18:52 | samyu #wLMIWoss | URL | 編集

Atlantic、世話になったし、今でも世話になってます。R&Bという言葉、ジェリーさんが作ったんですか。知りませんでした。アラン・フリード並に語られても良さそうなのに。
Arethaさん、Atlantic前は本当に伸び悩んでいたみたいですね。
ベロ印も、最初はAtlantic配給でした。

2008/08/17 (Sun) 22:20 | Substitute #- | URL | 編集

>「バスや施設は隔離されても、電波まではさすがに無理な筈だ」

こういうエピソードしびれますね。全く偉大な爺様です。素晴らしい音楽をアジアの果てまでたくさん届けてくれて、感謝。

2008/08/18 (Mon) 02:47 | カナ #- | URL | 編集
Jerry Wexler

AtlanticのスタッフはJerryも含め白人で構成されていたね。彼らが才能のある黒人シンガーを発掘してきたおかげでSoul Musicが進化していきました。

そしてArethaは何を歌っても素晴らしい。あのOtis ReddingのオリジナルもArethaにかかればひっくり返るぐらいの曲になってしまう。ありえん...

そんなArethaやRay Charles、Sam&Dave等を発掘してきたJerryの功績を讃えると同時に、ご冥福をお祈りします。

2008/08/18 (Mon) 03:45 | hidekichi #- | URL | 編集

★リュウさん
 このコンピ、選曲がホンマにいいっすね。しかし寝るときアレサ聴いたら、興奮して寝れませんな~!

2008/08/19 (Tue) 01:47 | ezee #- | URL | 編集

★POPOSUKEさん
 私もレンタルやらダビングばっかで持ってますしエラそうなこと言えませんが、アトランティック時代はどれでも聴かせどころアリっすね。素晴らしきタッグでした!

2008/08/19 (Tue) 01:53 | ezee #- | URL | 編集

★samyuさん
 涼しくなるとソウルも心に染みてきます。といっても今日は汗だくで仕事でしたが・・
タイミングばっちしでしたか! 流石でっしゃろ!?

2008/08/19 (Tue) 01:54 | ezee #- | URL | 編集

★Substituteさん
 このR&Bって命名も、素晴らしい功績ですよね。こんなエエ名前ございません。
ところで物心ついた時にはベロ印。EMI配給でした。アトランティック時代って知らんのです・・ 

2008/08/19 (Tue) 01:57 | ezee #- | URL | 編集

★カナさん
 ジェリー爺はじめ、ソウルの黎明期には白人の立役者が結構いますよね。皆の心を突き動かす、音楽の力って偉大ですな!

2008/08/19 (Tue) 02:00 | ezee #- | URL | 編集

★hidekichiさん
 声出した瞬間、自分の世界一色に変えてまう人ですよね。チャカ・カーンやらグラディスにも感じますが、やっぱオリジナリティのある人はいつの時代も強いっすね!
しかしジェリー爺の功績は語り継がれるでしょうね。ほんま偉い人です。合掌

2008/08/19 (Tue) 02:04 | ezee #- | URL | 編集

アレサはカナきり声っぽいので、そんなに好みではなかったがソウル・クイーンというのは彼女にぴったりくる実力の持ち主。

R&Bは、やっぱ最高の音楽ですね!

2008/08/19 (Tue) 22:11 | まり #- | URL | 編集

★まりさん
 私も最初、声量の凄さや音圧に圧倒されました。存在感はレディ・ソウルの中でもピカイチどすなぁ。
ちゃんと向き合えば感動、BGMとしてならウルサイってのがアレサっすね

2008/08/21 (Thu) 00:15 | ezee #- | URL | 編集

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1968年にリリースされたアルバム『Aretha Now』に収録。映画『The Blues Brothers(ブルースブラザーズ)』(1980年公開)の中でも本人が歌っており、サウンドトラックにも収録されています。(演奏はThe Blues Brothers Band)「Freedom~、Freedom~」の部分は何度聴い

2009.08.31 (Mon) 23:29 | 本日の1曲目
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