Blondes Have More Fun / Rod Stewart * 1978 Warner Bros

最高のアルバム・ジャケです。タイトな豹柄を身につけた女を抱いて「どや顔」のスパースター、ロッド。ロック・スターはこうでなくっちゃありません。カッコええ音楽やってモテまくって、最終的に最高の女を抱く。コレでんがな~。やっぱ一般庶民にコレくらいの幻想を与えてくれたロッドは偉いです。カッコいいマイクさばきとセクシーなハスキーヴォイスでイケイケだった頃の代表的なアルバムで、実は今でこそマーキュリー時代やフェイセズの頃が一番やと思ったりしますが、入口は「燃えろ青春」や「トゥナイト・アイム・ユアーズ」やったりしますので軽薄なロッドも大好きです。当時、サントリーのCMなんかにも出ていてチャラけたロックン・ローラーの代表格のように私には映ってましたが、サム・クックを敬愛した熱唱や数々の実力者と渡り合ってきた実績を知るにつれ、「ただのチャラ男やないな」とさらに尊敬しました。離婚・結婚を繰り返し少子化時代を逆行する子だくさんの色男ぶりで、まさにディック・ミネ状態。男の中の男ですな。
さて中身は何と言ってもヒット曲「アイム・セクシー」こと「Da Ya Think I'm Sexy」です。ディスコ調で非難されることも多いこの曲ですが、ハッキリ言ってめちゃめちゃカッコええです。ゴージャスなシンセ・フレーズに、軽めのカッティング・ギター、フィル・チェン&カーマイン・アピスのタイトなリズムといいどれもがイカしてます。これくらい派手に決めんとアメリカに渡った意味がありません。ただの渋好みのシンガーで終わることなくビッグな存在になるのに必要な曲だった確信します。この曲がドカーンっと目立ちますが他にも佳曲多数収録です。結構ええバンドだった、この頃のロッド・バンドのギタリストであるジム・クーリガンの豪快ギターも冴えるフェイセズ調の王道ロック「Dirty Weekend」、マーキュリー時代彷彿のお得意哀愁ミディアム「Ain't Love A Bitch」、ワーナー以降の「今夜きめよう」などの名作バラードにも引けをとらない「The Best Days Of My Life」など最高です。LPではB面頭だった「Attractive Female Wanted」はレゲエのリズムも取り入れた力作で、サム・ガールズ~エモーショナル・レスキューの頃のストーンズっぽいとこもたまりまへん。またロカビリー・テイストもシビれるタイトル曲「Blondes (Have More Fun)」や、これで初聴きしたフォートップス・カヴァー「Standin' In The Shadows Of Love」と充実の内容。最後はしっとりアコースティック・バラード「Scarred And Scared」でしっとり締め。ようできたアルバムです。
「トレンドに関係なく豹柄にこだわり続けた大阪の女性達。こちらも見上げたもんです。」
hidekichi
イントロが