Discipline / King Crimson * 1981 Warner Bros

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 ジャネット・ジャクソンの近作ではありません。キング・クリムゾンのファンク・アルバムです。80年代当時ベストヒット・USAで見たキング・クリムゾンは結構な衝撃でした。塗装の剥がれたストラトで象の鳴き声まで奏でる変態的なおっさんに、ロックなのに座って黙々と複雑なギターを弾く気難しそうなおっさん、ハゲでちょび髭の変な弦楽器を弾くおっさん、手数多くアフリカンなドラムを叩くおっさんとバンドの構図も今まで見たことのない興味深々の絵面で一気に惹かれました。そしてニューウェーヴの進化版みたいな画期的なサウンドです。プログレなど語れるほど造詣が深くないこの私ですが、やはりこの頃のキング・クリムゾンは唯一無二で格別です。その後、初期のクリムゾンなども聴きましたが1st以外はIQレベル激低の私には全くもって意味不明でした。邪道かもしれませんが、適度にポップで変態ファンクなこの頃のクリムゾンが一番好きです。黒人のファンクのそれとは一味も二味も違ったひねくれた複雑ファンクですが、気持ちええことには変わりありません。
 アルバムは何と言ってもこの編成での代表曲「Elephant Talk」です。ジョン・レノンのラスト・アルバムにも参加してたベーシスト、トニー・レヴィンの奏でる新兵器“スティック”とテクニカルなビル・ブラッフォードのドラムが複雑怪奇に絡み合い独特のグルーヴを形成。そこに奇才ロバート・フリップのぶっ飛んだバッキング、正に象のように吠えまくるトリッキーな音にファンキーなカッティングも交えたエイドリアン・ブリューのギターが乗っかるプログレ変態ファンクの極みとでも言うべき独自性満開のサウンド。それは痛快極まりない何回聴いても興奮できる傑作です。コレだけじゃなくこの後も凄い展開です。さらに変態性に磨きをかける1世紀先を行ったブッ飛びの「Frame By Frame」もイカついですが、ブリューのギターではカモメ音も登場し江戸家猫八状態で芸達者ぶりを披露する「Matte Kudasai」(←待ってくださいって日本語)も癒し系のナイス・サウンド。露天風呂に入ってるような感じが心地よさ抜群。後半もワケわからん曲もあったりしますが、しっかり聴かせどころが。アフリカ的グルーヴ爆裂の中、ブリューの強烈なヴォーカルも冴えまくる「Thela Hun Ginjeet」や、ポリリズムが病みつき間違いなしの表題曲「Discipline」も文字通りおっさん達の年輪を感じる鍛練ぶりが窺える傑作です。
「ちなみにエレファント・トークって“無駄話”だそう。真剣に無駄話するこの人等、最高ですわ」
"Elephant Talk"


テーマ: 洋楽CDレビュー | ジャンル: 音楽

Bags Groove / Miles Davis * 1955 Prestige | Home | We Can Make You Dance / Zapp & Roger * 2002 Warner Bros, Rhino

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