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音系戯言

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Kevin Michael / Kevin Michael * 2007 Downtown・Atlantic

kevin michael



 巨大なアフロ・ヘアーのジャケに一瞬で惹かれてしまったケヴィン・マイケル氏のデビュー作。このケヴィン氏、ファンク狂のブラックの親父さんとイタリア系のおかんの間に生まれたハーフらしく、ドス黒っぽくもありながら、スムーズなヴォーカルでポップな感覚をも絶妙なバランスで保持した期待の青年です。何でも親父さんがプリンス殿下のファンやったってこともあり、変態的ポップ・ファンク・テイストも身につけた上でディアンジェロ系ネオ・ソウルやHip-Hopの感覚もブレンドさせて体現できる実に頼もしい存在でもあります。なんでも、まだ22歳ってことで、フェイバリットに挙げる「パープル・レイン」が出た後で生まれた兄ちゃんってことには、ちょっと愕然としてしまいました。まぁ何にせよ尖がったファンク感覚の中にも一流のポピュラー・ミュージックとして成立させているとこは称賛に値します。こういう人が出てくるフィラデルフィアの音楽シーンはやっぱ目が離せません。
 アルバムはいきなりビル・ウィザーズ系のCoolなファンク・テイストで迫る「We All Want The Same Thing」で思わず「合格~っ」となります。客演の人気ラッパーLope Fiascoもナイスな絡みを見せます。続くヒット・シングル「If Don't Make Any Difference To Me」はポップなカリブ風で爽快な出来。プロデュース&共演のWyclef Jeanもほんまエエ仕事です。そして最高のビートを弾き出す「Can't Get Enough」も一発で気に入った曲。ソフトなハイ・トーン・ヴォイスが冴え渡るポップ・ファンクで、言うこと無し。ここではShoty Da Kidが客演です。そんなこんなで良曲目白押しですが中盤での注目は、ディアンジェロやトニーズ好きも共鳴の「Vicki Secrets」や「Hood Buzzin」に、ファスト・テンポもカッコええ「Stone Cold Killa」や「Ghost」あたり。中でもドラマティックな「Ain't Got You」はプリンスの影響が好作用した劇的バラードで、ストリングスが感動を助長させてくれます。こっちが期待した以上のソウルフルな唄いまわしやCoolなアレンジも褒め言葉しか見当たりません。後半も飽きることない素晴らしい構成で、カーティス・メイフィールドさえ彷彿させる緊張感溢れるスロウ・ファンクとなる「Liquid Lava Love」では実に魅力的なファルセットで全編押し通します。そしてATCQ "Award Tour"使用の「Too Blessed」はQ-Tip本人のラップも登場で思わずジャンプして喜んでしまいます。もうセンス抜群です。最後にオマケ的に収録の冒頭曲「We All Want The Same Thing」と「It Don't Make Any Difference To Me」のAcousticヴァージョンはケヴィン氏のソウルマンぶりを浮き彫りにするナイス・トラックです。更に日本盤ボートラにはプリンス型ポップ・ファンク「Lolipop」に、サウス系Hip-Hop「Spaceship」と美味しい2曲が追加で、買うなら間違いなくこっちです。
「コアな系譜ながらニーヨとかも感じさせるフットワークの軽さが魅力。こらぁ、よろしおまっせ」
Can't Get Enough


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