Back Home / Eric Clapton * 2005 Reprise

あまりにしょーもないジャケットに閉口ですが、SMAP!の名曲「Say What You Will」のオリジナル収録につられ同僚に無理から借りて久々に神様の新譜を聞きました。頭の固い私は“Money and Cigarettes”あたりまでが興味の対象でありギタリストとしても影響を受けたりしましたが、それ以降は何回もがっかりさせられ最近は食わず嫌い状態でございました。私にとって土着的でレイドバックしたクラプトンは音作りを含め本当に魅力的な存在でした。友達で心身ボロボロの状態ほど音楽的には素晴らしい奴(シンガー)がいるんですが、クラプトンもそのタイプなのかなぁと他人事ですので勝手に考えてました。80年代にフィル・コリンズとやりだした頃から健康体になってきたし・・ 数年前に息子さんを無くしてホントに気の毒だったんですが、今回の中ジャケにあるように若い奥さんと3人の子供に恵まれ幸せそうな写真が逆に平和ボケした内容を危惧します。還暦にして「おぬし、やるのぅ」って感じですが・・
しかし!今回は結構いけてます。今の小ぎれいなクラプトンのままのアクの無いサウンドではありますが、ナカナカの充実作です。そもそもクラプトンには“どブルース”よりもThe Band的なクラプトンを求めますが久々にその匂いがする名曲「Run Home To Me」も収録。それもその筈、亡くなったRichard Manuel、Rick Danko等に捧げるアルバムでもあったのです。納得です。バックでBilly Prestonもエエ感じでハモンド弾いてます。この曲の共作者のKey奏者Simon Climieは他にも「One Track Mind」、「So Tired」等、なかなかエエ曲書いてます。またソウル趣味も程よく出た、Syreetaのカバー「I'm Going Left」、アトランティック時代Spinnersのカバー「Love Don't Love Nobody」も力作。盟友ジョージ・ハリスンの「Love Comes To Everyone」なんかも、かなり上モノです。
「クラプトン、Happyな状態でも良作を産める事を証明しました」
Run Home To Me
Love Don't Love Nobody
カナ