Miss Rhythm, Greatest Hits And More / Ruth Brown * 1989 Atlantic

50's Pioneers
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  去年創設60周年を迎えた名門中の名門レーベル、アトランティック。設立当初はジャズ、ジャンプ・ブルース中心のインディーズでしたがジェリー・ウェクスラーのソウル路線が成功し、今やロック、ヒップホップまで手掛ける老舗大レーベルであることは言わずもがな。しかしまだ今ほど強大なレーベルやなかった頃、看板を大きくしたのは間違いなく50年代前半に活躍した、このルース・ブラウンやレイ・チャールズなんかのポピュラー・ミュージックのパイオニア達です。よくアトランティック系のオムニバス等で必ず登場する人でしたが、この人やラヴァーン・ベイカーなんかはぜひ個別でお付き合い願いたいと思う魅力的な歌声でした。でもこのルース・ブラウン黄金期の瑞々しい歌声やスイングしまくるビッグバンドの演奏を聴くと、今もって燦然と輝いており全然古くなってないことに改めて驚きます。ロックンロールやと思って聴いたらロックンロールやし、ジャズやと思って聴いても、リズム&ブルースとして聴いても、どうとでも解釈できる全ての源流となっているようなパワーがあり、エビアンの水を汲んできてがぶ飲みしたようなピュアさがあります。ピアノ、ベース、ドラムにホーンの編成主体に“ミス・リズム”とまでいわれたルース嬢がノリノリで歌い上げます。もちろん間奏はサックス・ソロ!自然と腰が動く、クール極まりない50年代のパフォーマンスは全音楽ファン必聴です。
 中身はアトランティックの社屋をビルにしたと言われるほどのヒット曲満載で、1949年のデビューヒット「So Long」からスタート。しかしこのお姐さんの真骨頂はパンチの効いたジャンピン・リズム&ブルース。50年代のヒットとなるとスイング感満載でブチかましてくれます。まず最高なのがR&BチャートNo.1「Teardrops From My Eyes」。正にミス・リズムを体現するグレイトな曲です。50年代前半には、ブロウしまくるサックスもロッキンな「Shine On」、R&Rシャックリ唱法のルーツも垣間見れる「Daddy Daddy」、そして名刺代わりともなった大ヒット「(Mama) He Treats Your Daughter Mean」、アップテンポで迫力満点にスイングする「Wild Wild Young Man」など古典的名作連発です。後のエタ・ジェイムスなんかにも通じるパンチある歌声は実に魅力的です。ここらを聴いてるとロックンロールの原形ここにありとヒシヒシ感じさせてくれます。スロウもR&BNo.1ヒットとなったドゥワップ調「Oh What A Dream」、堂々たる歌いっぷりがたまらん「I Can See Everybody's Baby」とじっくり聴かせてくれます。またマンボ・ブームにも乗ったヒット「Mambo Baby」、呼応する男性コーラスも楽しい「As Long As I'm Moving」と年代が経つにつれ洗練されたR&Bを見事披露。50年代中盤からはヒットメイカーであるリバー&ストラーの曲も加わりPops的楽曲にも幅が広がります。「I Want To Do More」、「Lucky Lips」なんて弾けた曲もありますが、一方でブルック・ベントンらが手掛けたブルージーな「I Don't Know」(映画ハリケーンでも印象的に挿入)、「Don't Deceive Me」も見事に歌い上げてます。
「2007年に惜しくも亡くなった、二人の偉大な“ブラウン”に改めて合掌」

Mama, He Treats Your Daughter Mean


テーマ: 洋楽CDレビュー | ジャンル: 音楽

Sweet Soul Music / Arthur Conley * 1967 Atlantic | Home | Blue Suede Shoes / Carl Perkins * 1989 Sun

コメント

ウワッ、ルース姐さん、こんなの出ていたんですかー、知らなんだ(汗) この人の声、本当に好きなんですよー。これは散財間違いなし(笑)教えて頂いて感謝!

2008/02/11 (Mon) 14:18 | リュウ #- | URL | 編集

★リュウさん
 リマスターやらボーナストラックで、手かえ品かえ出てくる旧音源。困ります。
でもルース・ブラウンはアトランティック期としては決定版的選曲で大満足ですわ!

2008/02/12 (Tue) 00:13 | ezee #- | URL | 編集

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