Motown Two / Michael Mcdonald * 2004 Motown

ご存知復活前ドゥービーの後期立役者で、限りなく黒人に近い男。マイケル・マクドナルド。今年になってテディ・ペンやジャッキー・ウィルソンのカヴァー集発表でますます気を吐くソウルおやじです。こちらは好感触だったモータウン・カヴァー集の続編ですが、これがまたエエ感じです。安易なカヴァー集がもてはやされる昨今ですが、この人だけは特別扱いで頼んます。徳永英明のカヴァー集とは明らかに格が違います。魅惑のシティ派スモーキーヴォイスは健在でモータウン・レーベルの名曲をバンバン歌いあげるっていうタイトルどおりの企画ですが、何せ発売元もモータウンってことでお墨付きの内容であることは疑う余地無しです。
頭はマーヴィン&タミーの「You're All I Need To Get By」を原曲の良さを大事にした丁寧なカヴァーで全般への期待がグッと高まります。惜しくも亡くなったビリー・プレストンのハモンドも最高の鳴りで聴かせます。続いて御本人Stevie Wonderもハーモニカ参戦の「I Was Made To Love Her」、リーヴァイとは違った熱さがたまらんフォートップス「Reach Out, I'll Be There」、「Baby I Need Your Lovin'」と実に快調。またToni Braxtonがパートナーを務めるのが嬉しい「Stop, Look, Listen」はスタイリスティックスの曲やのに?と思うかもしれませんがマーヴィン&ダイアナでデュエット・カヴァーしてるので、そのカヴァーってことでしょう。妹Tamerも参加が泣ける逸品です。そんなこんなマーヴィン作品は好みなのか沢山取り上げてまして「What's Going On」、「Mercy Mercy Me」と王道選曲ですが「After The Dance」なんかはピシャリはまっていて実にグレイトな出来です。他にもスティーヴィー作ながらマーヴィンも歌ってた「Loving You Is Sweeter Than Ever」や、マーヴィン作のオリジナルズの名スロウ「Baby I'm For Real」と愛情たっぷりに歌ってます。スティーヴィー・ワンダーの「Tuesday Heartbreak」も後期ドゥービー的肌触りで気持ち良さ満開。忘れちゃならぬスモーキー作品は「Tracks Of My Tears」、「Second That Emotion」とチャレンジですが甘酸っぱさがやや薄れてるのが残念。ここらはオリジナルが強大すぎたかって感じです。
「元々、自分でも無茶苦茶ええ曲創る人。創作意欲沸いたらオリジナルも頼んまっせ」
Toni Braxton& Michael McDonald Stop Look and Listen
Substitute