8.8 Rock Day (Soul, R&B Edition) / Various Artists * 2002 bourbon

島田紳助がたまに昔好きだった音楽をTVで話するとき、必ず登場するのがサウス・トゥ・サウスであったりBOROやソー・バッド・レヴューといった関西音楽シーンで外すことができない重鎮達のリアルタイム体験談や彼らへの賛辞。70年代半ば等、私は音楽のオの字も知らん小学生だったので紳助の話す体験談は興味深いもんがあります。紳助が地元京都会館でスターキング・デリシャスとサウスのライヴに行ったとき、少しノリの悪かった観客に向かってスターキング・デリシャスのVo大上留利子が「ちょっと、あんたら。ノリ悪いなぁ。そんなこっちゃったら何ぼでもあたし歌うで!はよキー坊見たいんやろ!」、観客「ウォー!」、大上「見たいんか!」、観客「ウォー!」とそこからスターキング・デリシャスのステージも大いに盛り上がって、上田正樹とサウス・トゥ・サウスの登場となったっていう逸話。関西のライヴらしいエエ話やないですか。客を脅して盛り上げるなど、普通ありません。素晴らしいセンスです!そんなリアルタイムでぜひ経験したかった70年代の熱い関西ソウル・シーンを切り取ってくれたコンパイル盤がこれです。大阪のエタ・ジェイムスと言われる大上さんや、上田正樹のサウスなどの今もバリバリの人等が、関西から音楽発信していた時の貴重なライヴ録音です。
伝説のサウスのステージはアコースティックなラグタイムセットから「バッド・ジャンキー・ブルース」、「ほんとにいやになるぜ」、「負けると知りつつバクチをしたよ」と収録。ホーン入りソウル・バンド・セットはキャンディ・ステイトンで知った「Get You When I Want You」、くんちょう歌うJBファンク「Licking Stick」、最高の60sファンク「Funky Broadway」と絶品の展開。大上留利子率いるスターキング・デリシャスがまた素晴らしいです。Hiサウンドから「Trying Live Without You」、JB「Money Won't Changing You」、そして今もステージ歌われていると聞くキャンディ・ステイトンからのインスピレーション版の名バラード「That's How Strong My Love Is」と圧倒的歌唱力で聴かせます。またサウスのくんちょうも別バンドで「Highheel Sneakers」、「Georgia On My Mind」とそれぞれカヴァー曲中心に実にアーシーなノリで迫ります。しかしこうやってMC入りのライヴやら自分も再結成サウスのステージを見て思ったのは関西の土壌に"ソウル”やら“ファンク”が実に合うってことです。(Charも東京には無い魅力があったと回顧してます。)ちょっと地元ってことでひいき目に見てるのかもしれませんが、曲間のソロをとる時の指名や喋りも曲中に実に違和感無く関西弁イントネーションは有機的に融合します。まぁ何せカッコええんですわ。
「やっぱ関西ソウル、最高ですわ。大上さんにキー坊や有山さん、まだまだ頼んまっせ!」
おんが
大好きです