Lost Soul / Various Artists * 1982 CBS

Southern & Deep
lost soul

 「70年代の逆流の中で姿を消した、難破船のように沈んだいた宝を徹底的に探索して引き揚げられた音源」と非常にたいそうな文がライナーノーツに書かれたコロンビア・エピック系の入魂ソウルコンピ。しかしながら大袈裟なキャッチコピーは大好きですので、聴く前から埃をかぶった宝箱を開けるような感覚で聴くことができて、なかなかよろしいもんです。私でさえ結構知ってた曲も入ってたので、80年代初頭の発売当時は埋もれていた珠玉の音源ということだったのでしょうか?90年代になってお手軽なCD版として出されたこの編集盤はメジャーレーベルが手掛けたディープな音源がぎゅうーっと詰まっている非常に濃ゆい1枚となっています。
 頭はヴァン・マッコイ制作のBrenda and The Tabulations「One Girl Too Late」で華麗に幕開け。続いて濃い歌唱が定評あるブルージー・ファンクBill Coday「I'm Back To Collect」、余裕の歌唱がたまらんJackie Moore「Personally」とディープな展開ですが、前半でビカビカに輝くのはココで初めて知ったデトロイトのグループEssence「Sweet Fools」。実にナイスなスウィートソウルでシャラララ・コーラスも最高です。中盤はStax解散後の優秀ジャンプSoul Children「Finders Keepers」、心地良いシャッフルな中で魅惑のハスキーが冴え渡るBetty LaVette「You're A Man Of Words, I'm A Woman Of Action」、Stax入社前の名作ゴスペルThe Staple Singers「Crying In The Chapel」、洗練前のギャンブル&ハフ仕事The Vibrations「Love In Them There Hills」と泥臭いロウ・ソウルがにどっぷり浸れます。そしてこのコンピで知ってソロ・アルバムまで買いに走ったFreddie Scott「Are You Lonely For Me Baby」の登場です。ジャクソンヴィル行きの最終列車で旅立つ男の寂しさを何ともソウルフルに熱唱する絶品です。やっぱり哀愁ソウルと最終列車の相性は最高で、ガッタンゴットンと列車の如く刻むリズムもたまりません。その後も、何らダイアル期と変わら晩年のJoe Tex快調ジャンプ「We Held On」、人妻を抱いて後悔する詞が奥深いRoger Hatcher「Caught Making Love」と佳作が続きますが後半のハイライトはBobby Womack & The Brotherhood。70年代に在籍したコロンビア録音「Home Is Where The Heart Is」ですがマスル・ショールズ・サウンドと息の合った名演となってます。また愛を捧げる相手がいないと嘆く名スロウHoward Tate「Ain't Got Nobody To Give It To」、マイアミの歌姫Gwen McCrae「Ain't Nothin' You Can Do」と終盤も興奮の展開ですが、最後を飾るのは最も古い'61年のDon Covay & The Goodtimers「See About Me」。当時流行ったラテン・ビートを巧みに取り入れた哀愁あるメロディが光ります。近藤房之助もライヴで取り上げていた名曲です。
「メジャーが気合入れて作ったコンピはやっぱり凄いです。宝は埋もれさせたらあきまへんで」

テーマ: 本日のCD・レコード | ジャンル: 音楽

Funk This / Chaka Khan * BMG 2007 | Home | BAD NEWS / ARB * 1981 Victor

コメント

コンピってなかなか買わないのですが、けっこういいじゃないか!という気持ちになりました(^^)。
こういうコンピなら買いですね!!

2007/11/17 (Sat) 22:30 | 波野井露楠 #- | URL | 編集

★波野井先生
 コンピレーションとかベスト盤とか病的に好きな私ですが、やっぱ当たり外れ多いです。貧乏人の銭失いってやつで、地道にオリジナルアルバム聴くってのが一番です。ただブラック系はシングル重視指向がずっとあったりしてシングル追わん限りコンピ聴かんと聞き逃すってのがよくあります。けどストーンズとか買う必要ないのに舞い上がって編集盤とか買っちゃいます。やっぱ病気ですわ!

2007/11/19 (Mon) 00:55 | ezee #- | URL | 編集

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