Talk Is Cheap / Keith Richards * 1988 Virgin

Rolling Stones
chep keith



 80年代後半、ミックとの確執が表面化していた時期に発表されたキースの1stソロ。ストーンズやってたらソロの必要性なんか無い人やと思ってたので、ミックの精力的なソロ活動で、曲の発表する場が無く業を煮やしてのソロ着手って感じやったんでしょうか。正直、ミックのいないストーンズ的なB級品が出てくるのかと思いきや、なんのなんの、ミック以上に渋くカッコいいアルバムが登場したことに驚きました。立役者はコレの前にチャック・ベリーの映画で共演したドラマーのスティーヴ・ジョーダン。はまりまくりのグレイト極まりないタイム感でのドラミングに、ソングライティングでもこのアルバムを1級品へと導いてます。他にもウエスト・コースト・ロックでの重鎮ギタリスト、ワディ・ワクテルの役目を知り尽くした確実ないぶし銀プレイも貢献大です。
 まず冒頭のクール・ファンク「Big Enough」にブチのめされます。ブーツィ・コリンズにバーニー・ウォレル、メイシオ・パーカーとP-Funk勢が援軍に駆け付けた極上品でクールなグルーヴがたまらん出来。そして必殺Gリフ炸裂で期待通りの典型的キース節が楽しめる1stカット「Take It So Hard」はストーンズのアルバムに入ってても違和感無しの作風で、言うこと無しの100点満点です。他にも同スタイルで「How I Wish」、「Whip It Up」なんかもリフの魔術師として面目躍如のナイスな仕事人ぶりを見せます。また後のストーンズも彷彿させる「Struggle」は厄介な人間関係をキースらしいリフを伴って表現。続いて先に共演したチャック・ベリー・スタイルを見事に体現した「I Could Have Stood You Up」ではチャックのChess時代のパートナーでもあったジョニー・ジョンソンが素晴らしいR&Rピアノを披露し、ミック・テイラーがソロを取るっていう嬉しいフォーメーションも実現。そして「おいミック。これがお前にできるのか」とでも言うが如くの極上スロウ「Make No Mistake」です。全盛時のアル・グリーン擁するハイのサウンドを再現した、ラベルのサラ・ダッシュなナイス・アシストVoも光るこの素晴らしき逸品は本作の格を上げる名録音となっていて、80年代的な派手なディレイ処理も抑えたドライなサウンドは今も色褪せません。グラム・パーソンズとも交流のあったキースらしいカントリー・ロック・バラードの「Locked Away」で美しく終わるのかと思いきや、「It Means A Lot」で堂々たるロック魂を見せつけて最高の締め。ただのヘロヘロのオッサンやないことを見事に証明したメガトン級アルバムとなりました。
「ミックが嫉妬したこと間違いなしの極上の仕上がり。アニキ!さすがでんなぁ」

Keith Richards - Take It So Hard


Keith Richards - Make No Mistake


テーマ: 洋楽CDレビュー | ジャンル: 音楽

Shining With You / 萩原健一 * 1988 Moon | Home | The Very Best Of Mick Jagger * 2007 Atlantic

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2007/11/03 (Sat) 09:30 | # | | 編集

Oooooh!!
キース!!
このアルバムは別格ですよね!
もう曲と言い、ジャケといい、オーラといい、
皺の入り方まで格好良い♪
ただStones Funとしては微妙な心理でしたが・・。
今となっては安心して聴けます。(笑)

2007/11/03 (Sat) 22:07 | リュウ #- | URL | 編集

★リュウさん
 ミックに続いて調子の乗ってキースですわ。
コレを初めて聴いたときは、妙に安心しましたね~
ミックのようにストーンズから少し離れた音ではなく、“らしい”Gフレーズがバンバン鳴ってましたからね。ヘンな話、暫くストーンズ休止しててもコレくらいのクオリティのソロ出してくれたらかまへんでぇみたいな感じ。もう10数年、ソロはないですが、久々に聴いてみたい気もしますね!

2007/11/04 (Sun) 00:44 | ezee #- | URL | 編集

はじめまして、starfishと申します。
リュウさん経由で知って、いつも拝見していますが、初めてコメントさせてもらいます。
個人的にはストーンズ関連80年代の最強アルバムだと思います。本当に多くファンの予想を良いほうに裏切った好作品!
なかでも「Make No~」にはヤラれました。ミックのソロ4作には、決定版この1曲!と言うのが…

2007/11/04 (Sun) 11:59 | starfish #dWupqUn6 | URL | 編集

★starfishさん
 はじめまして。
確かにダーティ・ワークやアンダー・カヴァーより聴いてたかもしれません。しかし、この頃でもかなりオッサンやと思ってましたが当時まだ40代。ええ仕事せなあかん歳ですよね~。男を見せてくれました!

2007/11/05 (Mon) 01:55 | ezee #- | URL | 編集

ストーンズのアルバムはほとんど聴いているんですが
ソロとなると、キースのにもミックにも手が出なくてこれもまだ未体験です。
安いし買ってみるべかな…

2007/11/06 (Tue) 15:42 | 音楽中毒者 #4A6q7cVk | URL | 編集

★音楽中毒者さん
 ある意味、ミックのソロよりもストーンズ色が濃いですよ。発売当初思わず「コレやがなっ!」と叫んでしまいました。中古なら激安ですよね。ぜひお試しあれ!

2007/11/07 (Wed) 00:48 | ezee #- | URL | 編集

ブログへのコメントありがとうございました。
同世代ですね。京都は学生時代を過ごした街です。ひょっとしたらどこかでお会いしてたかもしれませんね。
キースのこのアルバムは、僕が最後に買ったアナログアルバムです。大学近所のレコード屋で買って、その足で友人宅へ行き、一緒に針を落として「Big Enough」にびびった記憶があります。
これからも楽しく拝見させていただきます。

2007/11/09 (Fri) 01:00 | goldenblue #- | URL | 編集

★goldenblueさん
 このアルバムが大学時代とすると正に同世代です。当時、実は神戸在住でしたが河原町の焼肉屋でバイトしたりもしてました!
 レコード時代は1曲目が重要でした。女性の第一印象みたいなもんで、そっから惚れこむみたいな・・ その点、コレは最高でしたね。

2007/11/09 (Fri) 02:14 | ezee #- | URL | 編集

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