Groove Grease / Jimmy McGriff * 1971 Groove Merchant

セクシーていうのと、エロいっていうのは似て異なるもんです。セクシーなグルーヴっていうとな~んか洗練された感を伴いますが、エロいグルーヴっていうほうがより汗臭さみたいなものが伝わりよりヒューマンチックに感じます。着飾ったものや付け焼刃ではなく、中からにじみ出る元来生まれ持ったもんや場数・経験が無いと出せへんのが「エロ」やと思いますが、しっかりエロいプレイができる人はそう簡単にいてはりません。この黒人オルガン・プレイヤーのジミー・マグリフのファンキーなアルバムはジャケのエロさもさることながら、演奏のほうも極めてエロいグルーヴでなかなかゴキゲンです。ブルーノート等に所属したジャズ界の大御所ジミー・スミスとも接点を持つマグリフですがアイク&ティナでお馴染みのR&Bレーベルであるスー・レーベルなんかにも録音があるようによりソウルフルなオルガン・プレイを楽しめます。
中身はソウル・ジャズ的な演奏が主体でスリリングなハード・バップなんかとはまた感触が違いますが1曲目のタイトル曲「Groove Grease」にあるようなファンクな感覚は文句無しにかっこ良いもんです。続く下から突き上げるようなグルーヴもたまらん「The Bird」はテナー・サックスも加わりエロさ満点。中盤の聴きどころはフォービートに乗ってアーシーなオルガンが炸裂する「There Will Never Be Another You」が本当に素晴らしい出来でややオフビート気味に音を奏でるマグリフがたまりません。またのどかな夕日が目に浮かぶ「Canadian Sunset」なんかもファンキーに決めちゃってくれてます。後半戦もファンキージャズのお手本のような「Moonglow」に「Red Sails In The Sunset」、「Secret Love」と心地良いグルーヴが最後の一滴まで満喫できます。
「連れ込みホテルで最高のおもてなしをされたようなこの感覚。マグリフさん、流石でんな」
Booty☆KETSU oh! ダンス
“連れ込みホテルで最高のおもてなし”