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音系戯言

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The Last Record Album / Little Feat * 1975 Warner Bros

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 アメリカ西海岸の音楽って言葉で真っ先に思いつくのは今ならドクター・ドレとかスヌープに代表されるHip Hopかもしれませんが、ちょっと前までは代表選手はイーグルスとかドゥービー・ブラザーズ。いわゆるひとつの「ウェスト・コースト・サウンド」ですが、その中でも渋好みっていうか(一般的にでっせ)、ミュージシャン受けもごっついええのがリトル・フィートです。当時のワーナーの有能な社員であるヴァン・ダイク・パークスやテッド・テンプルマンが築いた“バーバンク・サウンド”の流れにある、泥臭くもファンキーで洗練された音はえらいかっこエエもんです。日本でも有名どころではサザンオールスターズの初期などにも影響を与えたフィートですが、数あるアルバムで最も崇められるのが中心人物ロウエル・ジョージ存命中に発表された'70年代の作品です。この5作目となる意味深なタイトルのアルバムですが、何も最後アルバムではありません。土着的で味わい深いロウエルの歌・スライドギターに加え、もう一人のギタリストであるポール・バレールやキーボードのビル・ペインの都会的で洗練された感覚が絶妙のバランスで融合された傑作アルバムとなってます。
 中身は特に前半が激素晴らしい出来でたまりません。ゆったりとしたテンポにタイトなリズム、そして豪快なロウエルのスライドが冴える「Romance Dance」で一気に惹きつけます。そして最高すぎるのが「All That You Dream」で、それまでのフィートには少なかったファンク的アプローチにロウエルと作者のポールの豪快なダブル・ヴォーカルが乗っかった逸品です。続くロウエルの魅力満開の「Long Distance Love」、ミーターズを彷彿させるリズム構築もしびれる「Day Or Night」と理想的な流れで圧倒されます。後半も実に気持ちよく聴ける好曲連発ですが、シャープなリズムも耳を惹く「Down Below The Borderline」やビル・ペイン作の名スロウ「Somebody's Leavin」あたり何回聴いても心地良いもんで、老舗の店がつくる塩昆布みたいな味わいで格別です。
「このいなたい感覚。いっぺん味わったらもう病み付きです。」

All That You Dream


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