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音系戯言

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昭和 / 長渕 剛 * 1989 TOSHIBA EMI

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 見てください。この囚人のような顔つきを。「順子」の頃とは桁違いに「ええ顔」になってはります。ちょうど'80年代後半、石倉三郎や哀川翔等とドラマに出てヒットも連発で、自信もしっかり感じられるようになった頃です。それまでのフォークシンガーの少しナヨっとしたイメージが正直あまり受け付けませんでしたが、「勇次」あたりで“んっ?”と思い、「ろくなもんじゃねぇ」で松坂投手やないですが自信が確信に変わったって感じで、脱皮して骨っぽさが出てきた長渕は俄然魅力的に映りだしました。この昭和時代の終焉に出された本作は前作「ライセンス」同様ふっきれ感抜群で、今のスタイルがココで確立されたといえる男・長渕がたっぷり楽しめます。それまで試行錯誤していたようなバンド・サウンドもしっかりハマってきた感があり、ドスの効いた声で男っぽさを打ち出したオッサン路線はやはり最高です。
 中身は群れから離れっぱなしと痛快に歌い上げる「くそったれの人生」で最高のスタート。ひねくれっぷりもたまらん「Go Straight」はロックサウンドに乗った乱暴な言葉選びも抜群です。そして世紀の傑作「とんぼ」です。もう言うこと無しの名曲ですが、自らの人生を重ね合わせたやるせない想いを託した歌詞も絶品で、逆境をはね退ける人生の応援歌的なものを歌わしたらこの人の右に出る者無しとさえ思えます。番長清原のテーマソングとしても後に有名になり打席に立つ度にいちいち感動で震えてましたが、たとえくさいと言われてもこの旋律、唱法はしびれるもんしゃーないやんけって感じです。またシンセの使い方なんかは好みやないとこもありますが「いつかの少年」、「NEVER CHANGE」とスロウの秀作も要所に収録です。しかし後半の泥臭い展開がまたたまりません。哀愁ロック調の「裸足のまんまで」、男女間をブルージーに歌う「ほんまにうち寂しかったんよ」、情景描写も絶妙な人生の葛藤を描く「明け方までにはケリがつく」と素晴らしき逸品が続きます。最後はタイトルにもなった自身の叫びともいえる大作「昭和」で締め。
「たまにコテコテのラーメン食べたくなるのと一緒。やはりあんた天下一品です」

とんぼ


Comments 4

Nob

なるほど・・・

このあたりが転機だったんですか。
ちょうど、渋く、逞しく変化していく頃。
彼に対する好き嫌いって、
前期、後期でバッサリ分かれますね。
私はちょっとこのあたりから恐かったです(笑)

2007-05-05 (Sat) 10:27 | EDIT | REPLY |   

samyu

ドラマ見てましたよ。

それでも、何故かまだ「巡恋歌」「素顔」の
イメージがとれないのは
この歌を聴きすぎたからでしょうか?(笑)

2007-05-05 (Sat) 23:50 | EDIT | REPLY |   

ezee

★Nobさん
 最初の頃はおいらの家まで~とかヤミに好きやったんですが、「グッバイ青春」とかタイトルからしてダメやったとこもありました。石野真子と離婚してから、男のファンも急激に増えたような気がします。男どもにはチンピラ風になって説得力が増したんでしょうな!

2007-05-06 (Sun) 00:46 | EDIT | REPLY |   

ezee

★samyu さん
 巡恋歌とかも、この頃から凄みが増した歌い方に変わってました。最初は気さくな隣の兄ちゃん風やったのにね~。今の20代の人達のイメージは完全にチンピラ長渕なんでしょうね。

2007-05-06 (Sun) 00:54 | EDIT | REPLY |   

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