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音系戯言

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One Night Stand: Live At The Harlem Square Club 1963 / Sam Cooke * 2006 RCA

some cooke live

 飽きもせず色んな音楽を毎日とっかえひっかえ聴いて楽しんでますが、確実に「抜ける」アルバムってのが存在するならばポワンと頭に浮かぶアルバムがこれ。よくある“無人島に持ってくならこのアルバム”って企画も自分には「無意味やな~」と思うくらい、日によってコロコロ聴く物も変わる私でも「ひょっとしたらコレ持って行くかも・・」ってのがこちらのサム・クックです。「抜ける」アルバムってのは年月が経ってもそんなに変わらんもんで、10代の頃に兄貴が唐突に買ってきたこのサム・クックのライブは未だに“抜ける”興奮の記録で私にとっての鉄板アルバムです。非常にコアなサム節が堪能できる本作はあまりに黒すぎて一般的にはどぎつ過ぎるのかもしれませんが、スムーズでポップなスタジオ録音ではあまり見せなかった本来のゴスペル・シャウターぶりが遺憾無く発揮されたココでのやや荒削りなサムはやけに魅力的。声を発するたびにいちいちシビれちゃう男気満載の熱き歌心が堪能できます。
 さて本アルバムは近年リマスター&ジャケ変更されたアップ・デイト盤ですがオープニングのキング・カーティス・バンドの演奏が数十秒加わっただけで、もう狂喜乱舞です。そしてMCの紹介からいきなりレッド・ゾーンに突入するサムが素晴らしすぎます。オープニングの「Feel It」から火傷しそうな熱さに思わずのけぞり、続く「Chain Gang」は震えが止まらん熱い理想形のコール&レスポンスが刻まれていて「ウッ」「アッ」と思わず声が出てしまいます。なぜか涙まで出てしまう最高の瞬間がそこにありソウル・ミュージックのエクスタシーが間違いなく味わえる絶品であると断言できます。ポップスター、サム・クックとして出したヒット曲「Cupid」もここでは熱きゴスペルに聞こえる程で、メリスマ唱法も爆裂する素晴らしき展開。「It's All Right~For Sentimental Reasons」とポピュラーソングもお構いなしに熱くシャウティング・スタイルで押し通し会場も俄然盛り上がります。そして後半も代表曲を次々披露ですが、同胞といえる黒人聴衆を目の前にパフォーマンスするサムは何かから解き放たれたようにさらに爆発します。キング・カーティスのブロウも見事にきまる「Twistin' The Night Away」、「Somebody Have Mercy」に続き名作「Bring It On Home To Me」、「Nothing Can Change This Love」、「Having A Party」 もう説明不要の秒殺即死曲の連打で時間の経つのをマジで忘れます。そして、どれもがスタジオ盤以上にゴスペル色むき出しにヒートアップ状態で突き進みます。声が荒れ気味で本調子やないって話もありますが、それさえも好作用したかのような奇跡の空間がそこにあります。80年代に出た当時の最初の盤よりバンドの音などリマスターでクリアになったかわりに、客席にいるような臨場感はやや減退。しかしそんな事、聴いてるうちに忘れてしまう大熱演に拍手喝采してしまう事には変わりません。
「これを聴いてソウルから離れられんようになった人も、ぎょうさんおる筈。大音量で浴びるように聴くに限ります!」

Chain Gang


Having A Party


Comments 12

まり

サム・クックは若いうちからLPから聴き始めました。
ソウルを母乳から飲んでいた贅沢な時期だったです。
CDになりようやくこの「ハーレム・スクウェア」を聴いたんですが目から鱗でした。
CDって哺乳瓶で粉ミルクを飲んでいるって感じなのですが
サムの素晴らしさは損なわれることなく、このアルバムに詰まっているという印象でした。

時を超え、完全に老いても彼を聴いていたいと思うアルバムであります。
もちろんお墓へ持っていきたい!!

2009-07-19 (Sun) 20:30 | EDIT | REPLY |   

hidekichi

Staplesのあと

はSam Cooke?

それもハーレムスクエアクラブは~!抜けすぎて猿になっちゃいますよ~(爆)!

LPが出た時まぢでぶっ飛びました。コパから比べると音は薄くて音質も悪いけど、あの熱気、臨場感は唯一無比。

最高です!

でもコパはコパでいいですよね~

2009-07-19 (Sun) 20:32 | EDIT | REPLY |   

Substitute

脱帽してひれ伏します!

大天才による、ソウル・ミュージックのライブにおける、即興性と吉本新喜劇にも通じる予定調和的な様式美、どちらも完璧!

2009-07-19 (Sun) 22:46 | EDIT | REPLY |   

ナルダン珈琲店主

今日は!!

正に黒いサム・クックの鉄板アルバムに御座いますな
キング・カーティスがブロウすればサム・クックが熱く
魂歌唱しとる ノリノリですなぁ 此処に痺れとります
こん時のサム・クック 見たかったなぁ
ezeeさん ほんま気分はソウル・ツイストですな。

2009-07-20 (Mon) 11:34 | EDIT | REPLY |   

リュウ

これはもう、凄すぎて・・・・初めて聞いた時
腰抜かしました(笑)

息もつかせぬ見事なLive。
しかも真っ黒・・・。

裸足で逃げ出したい・・・・。

そんな感想でした!

2009-07-20 (Mon) 15:04 | EDIT | REPLY |   

ezee

★まりさん
 大人になる前まで、LPでしたが集中して聴いてましたね。CD以上に。だってドタバタしただけで音が飛ぶシロモノでしたからね~ でもこのサムはCDであろうと、何であろうと聴く者を唸らせた凄い記録でしたね。コレのせいで聴く音楽の80%、黒人音楽になりましたヨ!

2009-07-21 (Tue) 01:04 | EDIT | REPLY |   

ezee

★hidekichiさん
 いや~間違いなくサルになりますね。コレだけは。
な~んか全てを超越してますもん、完全に。
コパとは対極のようで、同質と思えるこのライブ。一生、離せません!

2009-07-21 (Tue) 01:07 | EDIT | REPLY |   

ezee

★Substituteさん
 アドリブで盛り上げつつ、しっかりエンターテインメントしてる素晴らしきショー。吉本新喜劇にも相通じますね~
サムは岡八郎クラスのパイオニアっすな!

2009-07-21 (Tue) 01:11 | EDIT | REPLY |   

ezee

★ナルダン珈琲店主さん
 ほんまソウル・ツイストっすよ。もし、こんなライブが見れるなら貯金空っぽにしてでもドラえもん呼んでタイムマシン&どこでもドアですわ!

2009-07-21 (Tue) 01:13 | EDIT | REPLY |   

ezee

★リュウさん
 しかしコレは衝撃的でしたね。発掘的に80年代に出してくれた人にもホント感謝です。ゴスペル魂爆裂のサムは、スマートなスタイルで売ってた中で、しっかり発散の場も持ってたんっすね~

2009-07-21 (Tue) 01:17 | EDIT | REPLY |   

Mr.Pitiful

通過点

遅くなりましたが,一通りみなさんがコメントし終えてから・・・と思っていたので・・・。
「不可解な死」によって中断されてしまったけれども,Sam Cooke にとって,このアルバムは「通過点」でしかなかったはずです。
この程度で満足してはいけないし,また,満足したくもない・・・(^_^;)

当時の Sam Cooke の年齢をかなり超えてしまった今では,緊張しすぎているように思えるコパでの Sam には 「リラックスしろ」,羽目を外しすぎているように思えるハーレム・スクエアでの Sam には 「もっと真面目にやれ」 と,声をかけたくなる・・・というのが最近の心境です。

2009-07-23 (Thu) 20:46 | EDIT | REPLY |   

ezee

★Mr.Pitiful さん
 さすがサムへの深い理解&愛情があるpitifulさん。深いご意見です。本当は出ていなかったハズの、お蔵入りアルバムはサムにとって単なる通過点だったんでしょうね。
ちょっとイケイケすぎるサムですが、全部ひっくるめて好きですわ~ 余談ですが、マイケル・マンが映画「アリ」で本作の冒頭をまるままソックリさんシンガー使って再現してました!

2009-07-24 (Fri) 00:51 | EDIT | REPLY |   

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