Behind The Front / Black Eyed Peas * 1998 Interscope

いまやグラミー賞にノミネートされるほどBigな存在となったL.A.出身のお豆さんチーム。エレファンクからのメジャー感からはまた違ったネイティブ・タン的音づくりが非常にエエ感じのデビューアルバムです。実際、最初聴いた時はウィルのラップなんかQ-ティップに似たとこもあったりしてATCQやファーサイドの流れで受け入れることができ、「コレはええぞ!」と喜んでました。しかしながら、既に今の姿の片鱗はしっかり存在しており、よく聴くと実にカラフルな音作りとなってます。打ち込みやらサンプリングやらハモンド、フェンダーローズ、ベース等の生音を巧にミックスして実に心地良いビートを構築しています。
中身は頭から3人がそれぞれジャジーなトラックにのって軽快にライミングしていく「Fallin' Up」、ミーターズ使いの「Clap Your Hands」と素晴らしい流れ。そしていきなりハイライトといえる「Joints & Jam」です。ハモンド音も効果的なATCQの影響も感じる実にカッコええトラックで初期の傑作といえる最高のトラック。その後も生ドラムがド迫力な「Movemennt」、ギターが主導する展開も印象的な「Say Goodbye」、ファンキー・フォー・ジャマイカ使いの「What It Is」、引っ掛かる感じビートにMacy Grayのメロディが絡む「Love Won't Wait」、ルーズな感じのビートから緊迫感溢れる急展開を見せるラストの「Positivity」までアイデア豊富な流れは飽きることなく聴けます。今のBEPからしたら、ちょっと地味ですがそれがまたエエんですわ。渋くもHip Hopの王道的な部分に立脚したスタイルは好感度抜群です!
「アンダーグラウンド的に見せかけキャッチーなふりかけをまぶしまくった感じ。才能満載ですわ。」
Joints & Jams
KATSU