Singles / Dragon Ash * 1999~2000 Victor





最近、あまりに幅広い音楽性に正直ついていけなくなったKJ率いるドラゴンアッシュ。ラウド・グランジ系と思いきや、ドラムンベース、トランスみたいのにトライしたりで何でもアリってな感じですが、個人的好みでいうと最もHip Hopに接近していたコノ時期のシングルは格好エエ曲が連なってます。パクリだとか未熟だとか言われてましたがそれは売れすぎた時の勲章みたいなもんで、オレンジレンジなんかとはレベルが違う次元で単純に素晴らしいトラックを構築しています。
そんなドラゴンアッシュですがアルバムはとっ散らかした印象なので秀逸なREMIXも入ったマキシシングルです。まずDJ.BOTSをメンバーに加え4人組になった記念すべきブレイクシングル「Let Yourself Go,Let Myself Go」はBotsのターンテーブルも効果的に絡めたHip Hop感溢れるグレイトナンバー。KJのリリックもポジティブ且つ素直なもので、全編鳴り続けるサンプリングフレーズと哀愁あるコード進行が絶妙です。そして売れに売れた「Greateful Days」もHip Hop界の重鎮ZEEBRAや歌姫ACOも参加の泣きの傑作で、まだガナりだす前のKJのRAPも冴えてます。特にZEEBRAの素晴らしいリリックは印象的でダウンタウンのパロディや、カラオケでも替えラップが流行ったりもするほどのブレイクぶりでした。そして更に進化した作品を突きつけてきたのが、なんとラッパ我リヤとのコラポを実現させた激Coolナンバー「Deep Impact」。定番Average White BandのSchool Boy Crushネタでこのネタ使用曲は大概好きであったりしますが、Heavyなギターも乗っけた上にQと山田マンの主役食いまくりのラップが痛快でマジ最高です。同時期に出たSugar Soul「Garden」もDragon Ash的名作でゲスト参加のKJがバシバシのラップをきめてます。このHip Hop3部作の後は、盟友であったはずのZEEBRAにディスられたり、バンドも違った方向に向かい出し興味が薄れていきました。
「この路線で突っ走ったドラゴン・アッシュも見たかったもんですな」
Let Yourself Go,Let Myself Go
「Deep Impact」
garden - sugar soul
豆太郎