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音系戯言

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ROMANCE / 宮本浩次 * 2020 Universal

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ついに出たエレファントカシマシ、宮本浩次のカヴァー・アルバム。NHKの『The Covers』で披露して凄まじい評判を呼んだ、松田聖子のユーミン曲“赤いスウィート・ピー”や、ちあきなおみの金字塔“喝采”などが、晴れて正式音源化。お膳立てをしたプロデューサーの小林武史と共に、ミヤジの原点ともなる歌謡曲をカヴァーです。ラジオでヒットチャートを毎週ワクワク聴いていたという、子供時代のミヤジ。情報過多となる以前、音楽を集中して聴いていた昭和時代の流行歌ばかりを女唄に絞って収録。ミヤジは自分より少し上の年齢で、ほぼ同世代なので馴染みの曲ばっかでした。分かりやすさを重視した起承転結のあるメロディにコード進行と、エレカシとは違ったアプローチで聴かせてくれます。
 もう冒頭から鳥肌モンの展開で、これも昨年NHKで披露し大反響だった小坂明子の大傑作「あなた」が登場。オリジナルにあったドラマチックなアレンジも継承した抜群の出来です。作者の小坂明子自身も“史上最高のカヴァー”と大絶賛したのも頷ける、号泣モン。注目の「赤いスウィート・ピー」は蔦谷好位置氏によるリアレンジも新鮮で素晴らしいですが、以前披露したエレファント・カシマシ・ヴァージョンが絶品すぎたので、コレはそっちをそのまま収録してほしかったってのが贅沢なファン心理。また昭和の傑作曲「喝采」もオリジナル・キーでカヴァー。誰が演っても難しい曲を、劇的な歌詞み含めミヤジがしっかり自分のモノにしています。そして今回、聴くのが楽しみだったのはペドロ&カプリシャスで高橋真梨子が歌った「ジョニィへの伝言」。期待通りの出来で、感動的なメロディをミヤジ節で歌い上げます。梓みちよがあぐらをかいてステージで歌ってたのがカッコよかった「二人でお酒を」も、いい味だしてます。唯一、ミヤジが大人になってからの平成曲「First Love」は宇多田ヒカルの大ヒット・バラード。この曲もそうですが、本当はオリジナル以外は許されないくらいの完成度の高い名曲ばかりチョイスで、それを情熱でしっかり自分のモノにしています。何十年経っても名曲は色褪せないことを実証してくれてます。他には久保田早紀「異邦人」、中島みゆき「化粧」とありますが、意外に良かったのが松田聖子「白いパラソル」とユーミンの「恋人がサンタクロース」。男性のストレートな歌唱でこんなに新鮮に聴けるとは発見でした。筒美京平ソングでは、ロックしている岩崎宏美「ロマンス」や、太田裕美木綿のハンカチーフ」と魅せてくれます。
 そしてボートラの弾き語りがまた聴きもの。中でも竹内まりやの「September」は本編でも演ってほしかったくらい、ミヤジの真っ直ぐな唄がハマります。リリィ「私は泣いています」も良いですが、さらに絶品なのが研ナオコあばよ」。真に迫るエレジーに聴き入っちゃいます。意外にエレカシっぽいって思ったのは、赤い鳥「翼をください」でした。
「武骨なエレカシでも、精美なアレンジでも、光り輝くミヤジの熱い声。国宝です!」

赤いスイートピー 〜 エレファントカシマシVer 〜 あなた





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