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音系戯言

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Help Ever Hurt Never / 藤井 風 * 2020 Universal

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  コロナで終始した2020年、1月にはヨーロッパに出張行ってたのが嘘のようです。世界史に刻む大疫病禍となった年でしたが、そんな中、めきめきと頭角を現したのが今年1stアルバムを出した、まだ23才岡山発の天才・藤井風。超絶的に凄い人が出てきました。しかも歌詞で表現されるのは、自分も仕事仲間からもよく聞いた馴染みある岡山県の方言。グローカルを音楽で実現したような人です。10年前の子供の頃から、ユー・チューブにカヴァーの動画もたくさんアップしていて、そこでのピアノ鍵盤さばきの秀逸さ、グルーヴ感、感性の良さにも脱帽しちゃいます。マイケルのRock With Youからビル・ウィザースジャミロクワイ、松原みき、竹内まりやm−Floと、この若さにしてエエ音楽を熟知。そして間違いなく持っている絶対的音感と、コード・センス、艶っぽい声での表現力、と世界で勝負できる日本人アーティストが登場です。
 R&Bのフォーマットながら次世代を感じさせる昨年のデビュー曲かつキラー・チューン「何なんw」から抜群の掴み。しかもココまでスタイリッシュに岡山弁をのせたR&Bも衝撃の一撃でした。2ndシングル「もうええわ」はタイトルだけ見ると、漫才のオチの決め台詞ですが、ダニー・ハサウェイを彷彿させる'70sソウルな絶品メロウ。奥深さを感じる素晴らしいサビを持ったスロウ「優しさ」、今様のトラップ・ビートも導入の「キリがないから」なんかもあれば、「罪の香り」辺りは筒美京平チックなラテン歌謡曲も感じさせる振れ幅。ウッドベースも効いた「調子のっちゃって」や、クールなビートに乗った「特にない」はザ・ルーツコモンの世界観にも通じます。タイトルからして凄いラブ・ソング「死ぬのがいいわ」での漆黒なR&Bテイストから、ストレートなバラード「風よ」と来て、再びカラフルな展開になるのが終盤。堺正章のヒット曲のアンサー・ソングとも思える「さよならべいべ」でのJポップ的親しみやすさを披露して、哲学的な歌詞まで持ち得たオーラスの「帰ろう」まで、完璧な11曲の構成です。これだけパーフェクトな才人を見ると、若き日の鴨川つばめやカート・コバーンのように破綻してしまわないか余計な心配までしてしまいます。
一方、ボーナス・トラックでは20数年前、当時も天才登場と騒然となった宇多田ヒカルもカヴァーしていたバカラック・ナンバー「Close To You」も披露。エイミー・ワインハウスオージェイズマイケルアニマルズなんかを凄腕ピアノと共に歌ってくれてます。
「混乱の中、孤高の才能で魅せた若き天才。枯渇することなくエンタメし続けてください!」

何なんw


もうええわ


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