The Supremes Sing Holland–Dozier–Holland * 1967 Motown

結局全国、緊急事態宣言。当番でやむを得ず会社に行っても、社内カフェでさえソーシャル・ディスタンスで同僚と離れて座ってます。ん〜なんだかなぁ、と思いながらもいつものビジネスマンで溢れる高層オフィスビルが昼間もガラガラ。仕方ないです。本当に5月6日までに落ち着くのをマジ願います。
で、家仕事も増え、やたら音楽も聴いてます。今日はモータウン最強のソング・ライティング・チーム、エディ・ホーランド、ブライアン・ホーランド、ラモント・ドジャーの3人組=HDHの楽曲だけを歌ったスプリームスのグレイト・アルバム。随分前にLPで買って、よく聴いていた67年作です。飛ぶ鳥を落とす勢いだったこの頃の3人組はチャートも絶好調で、冒頭の「You Keep Me Hangin' On」、「Love Is Here and Now You're Gone」と2曲のNo.1ヒットを含みます。前者はヴァニラ・ファッジがかなり大袈裟にカヴァーもしている有名曲。後者は本作最大のハイライトと言える絶品モータウン・クラシック。ダイアナ・ロスの上品かつコケティッシュな歌唱も冴えまくってます。HDHとスプリームスは、これまでの大ヒットでも示すようにココでも相性は抜群で「Mother You, Smother You」、「There's No Stopping Us Now」など、ヒット曲でなくとも十分魅力的。グラディス・ナイトも演った「You're Gone (But Always In My Heart)」みたいな、スタンダード然とした曲もありです。そして他の人達が歌ったHDH曲のスプリームス・カヴァーも本作のワクワク・ポイント。アイズレー・ブラザーズの「I Guess I'll Always Love You」、フォー・トップス「I'll Turn To Stone」も嬉しい選曲ですが、その中でもオリジナルも最高ながらダイアナが歌っても絶品なフォートップス「It's the Same Old Song」や、マーサ&ヴァンデラス「Love Is Like A Heat Wave」はファンク・ブラザーズの演奏も最高で言うことなし。そして昔からアホほど聴いとるわいって人にお楽しみ頂きたいのがExpanded Edition。収録曲の別ヴァージョンや、「You Can't Hurry Love (Extended Alternate Version)」など、何十年と聴いて飽きてた人も新鮮に響く仕掛けに。極めつけが、なんとコパ・ライヴの67年版が聴けるという楽しさ倍増企画でパワーアップ。先の65年版と負けず劣らずエンターテインメントしていて、ただのR&B一辺倒でなくポピュラー寄りの戦略が伺えます。本作で収録の新曲も早速ライヴ・ヴァージョンで聴けます。「I Hear a Symphony」なんかも演っていて、多忙だった疲れからかダイアナの声がいつもよりハスキー。最後は映画の主題歌でフローレンス・バラード在籍時最後のNo.1ヒット「The Happening」で〆。
「焦っても仕方がないコロナ禍。耐えしのぐお供はサイクリングとグッド・ミュージックです。」
Love Is Here And Now You're Gone
(Love Is Like A) Heatwave
goldenblue