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音系戯言

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Turntable / 竹内まりや * 2019 Moon

turn table

日本産シティ・ポップが世界的にも注目となっている中、大本命の竹内まりやが活動40周年盤をリリース。そのブームのきっかけとなった“Plastic Love”は新たなPVも制作され若い世代のファンも大増殖中ということです。今回の3枚組は、モア・ベスト、レアリティーズ、カヴァーズとテーマを分けた集大成的な内容。カレン・カーペンターやリンダ・ロンシュタットのイメージと重なるところもありましたが、日本を代表する歌姫には間違いなし。残念ながらストリーミング配信が無いので、どうしても聴きたくて久々にCD購入ですが、別々で出しても売れたと思える盛り沢山の3枚組です。
 モア・ベストは1stアルバムの初自作曲という「すてきなヒットソング」からスタート。L.A.録音で西海岸風の「待っているわ」、歌謡曲も上手くこなす「二人のバカンス」、TOTOやデヴィッド・フォスターと録られたディスコ・グルーヴ「Sweetest Music」、アイズレーBrosを彷彿の「OH NO, OH YES!」、ブラコンっぽい打ち込みもクールな「夢の続き」と、変幻自在の魅力です。センチメンタル・シティ・ロマンスとの「シンクロニシティ」や、サザン桑田夫妻参加の「静かな伝説」あたりは原点回帰といえる西海岸風で最高です。
 2枚目の提供曲のセルフ・カヴァー、トレイシー・ウルマンの名曲を彷彿させる「恋、はじめまして」が個人的目玉。岡田有希子が歌ったアイドル調ながら封印するには惜しすぎた普遍的な大名曲。こうして聴くとオールディーズやポップスを自分なりに消化してきた、まりあさんのポップ・センスの良さが浮び上がります。広末版も良かったモータウン・ビート炸裂の「MajiでKoiする5秒前」や、森下恵理への「Hey! Baby」、牧瀬里穂への「ミラクル・ラブ」など今また新鮮に響き渡ります。中でも、おニャン子の中でも一際クールビューティだった福永恵規への「夏のイントロ」は隠れた名曲。デビュー作で加藤和彦のポップ感が素晴らしい「戻っておいで・私の時間(2011Ver.)」、ドゥーワップ色を濃くした日本語版「悲しきあしおと」、ピコ太郎より30年早かった「アップル・パップル・プリンセス」、絶品というしかないコニー・フランシスのストレート・カヴァー「Where The Boys Are(English Ver.)」などレアな名演が多数収録です。
 そして一番の購買動機にもなったカヴァー集。大半を占めるビートルズ曲が白眉です。盟友・杉真理、松尾清憲らが名を連ねるBoxなるバンドとのコラボで、まりや版ビートルズが聴けるというシロモノ。余計な解釈無しの完璧と言っていいアレンジとオリジナルKeyで楽しく聴かせます。「No Reply」、「Tell Me Why」、「Devil In Her Heart」と、転げ回るほど興奮の素晴らしい出来。「If I Fell」、「I'm Happy Just To Dance With You」、「Drive My Car」、「Nowhere Man」、「The Night Before」、「This Boy」とニヤけながら聴くしかないプロフェッショナルな極上カヴァーの連打。「You're Going To Lose That Girl」なんかオリジナルを凌ぎそうな魅力です。後期からは「Your Mother Should Know」もありますが、「One After 909」のルーフトップ・アレンジで聴けるなど予想外といえる選曲も嬉しいところ。他も、ダンボ主題歌「Baby Mine(English Ver.)」、スタンダード「Fly Me To The Moon」、「For Sentimental Reasons」などジャジーなアプローチも魅せます。なんとなんとのザ・バンドOut Of The Blue」、クリスタル・ゲイルのカントリー・ヒット「Don't It Make My Brown Eyes Blue」、イーグルス「Tequila Sunrise」など、コレ以外も西海岸系のカヴァーも充実。また日本でもお馴染みのフレンチ・ポップス「Comment Te Dire Adieu ~さよならを教えて」、芸人ヒロシのBGM「Che Vuole Questa Musica Stasera ~ガラスの部屋」など幅広く演ってます。最後はピーチズ&ハーブ「For Your Love」を夫・山下達郎とデュエットで〆。
「普遍的で飽きない音楽ってのは、まりやさんのような音楽と実感。40周年、おめでとうございます!」





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