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音系戯言

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Angel Gate / 萩原健一 * 1979 Bourbon

angel gate



“これで青春も、終わりかな”とつぶやきつつ、いよいよ平成、最終の月。桜も観ぬまま希代のロック・シンガーで名優ショーケンこと萩原健一が急逝。裕也さんといい、堅苦しくなりそうな新時代に拒否されたわけじゃないでしょうが、ティーンの頃から愛したアーティスト、連続の訃報に唖然とします。今のコンプライアンス基本の社会では規格外であった人でしたが、こういう人が世に出にくくなってるのは面白くないです。その際どい部分に魅力的なカルチャーとかアートも確実に存在したりするので非常に残念。トラブル・メイカーながらカリスマ的人気だったショーケン。近年はライブや俳優業も勢力的にこなし、サンボ・マスターとも共演したりして喜ばせてくれてましたが、自分はラスト・ダンス・ツアーなんばHatchで一昨年に観たのが最後になっちゃいました。病魔と戦っているなんて、知らなかったです。残念至極ですが、ソロで最初のブレイク作ともいえる79年作で追悼です。
 PYG自然消滅後、俳優として活躍していたショーケンがロック・シンガーとして存在感を示したのが、本作収録「大阪で生まれた女」のヒット。裕也さんがデビューさせようと準備していた大阪のシンガーBOROの作品を、ショーケンが事前に聴いて歌うことをBOROに懇願。大阪で育ったという当時の妻いしだあゆみと歌詞の主人公が重なったようで、感銘を受けたショーケン版でも見事な名演が生まれました。自分も子供ながら、この頃のショーケンに衝撃を受け、後のDon Juan Rock’n Roll Band時代の“ラスト・ダンスを私に”や“White & Blue”のシングルを買いに行き、友達の兄がレイニーウッドとの共演ライヴ傑作“熱狂雷舞”を大絶賛してたのも影響を受け、さらに心酔しました。また、後年もステージで演り続けた代表曲が多く収録で、アンドレー・マルロー・バンド時代のライヴも猛烈に素晴らしい速水清司作「泣くだけ泣いたら」、ストーンズのBlack & Blue時代を彷彿させるファルセット唱法確立の井上尭之作「どうしようもないよ」と、ソロとしての地位を築いた名曲が聴けます。この頃のショーケンのファッションを真似して、松田優作探偵物語に取り入れたのはあまりにも有名。他にも、大野克夫との「漂流記」や「ファンシー・レディ」は、今聴くとAORやシティ・ポップ的で逆に新しい感じもします。この頃、活動を共にしていた柳ジョージ&レイニーウッドとのコラボともなる「あゝ、お前」や「本牧綺談」もブルージーでロックなショーケンがしっかり開花。83年武道館ライブで感動の拍手大喝采となった、いしだあゆみとのデュエット「ア・ブランニューデイ」などもあり、聴きどころ多し。そしてライブではいつも最後に歌ってた速水清司の名スロウ「さよなら」も本作。“別れの時が来た、またすぐに逢えるよ”って優しく歌われても正直戸惑います。ショーケン。。
「人間の見栄も情けなさもさらけ出し、全てがカッコ良かった男。ありがとう!R.I.P」

どうしようもない~大阪で生まれた女


さよなら 2017.5.8 Billboard Live


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